朗読、といってもつい
ニューヨークなどで動きのあった
「ポエトリー・リーディング」を思い浮かべてしまう。
メロディやビートに乗せて
時に淡々と、時にメロディアスに
朗読する、というやつだ。
しかし、このCDは違う。
ひたすら、淡々と、朗読だ。
だから、メロディやビートの伴奏付きの
リーディングを期待する人は
買わない方がいいかも。
正直、聞き始めはダレそうになった。
が、コンピということもあって
様々な”読み手”が登場する。
そのことで、
それぞれの読み方、語り方の違いがおもしろく感じ始める。
山口洋のリーディングには、やはり佐野元春の影響を強く感じた。
知久寿焼が、あの独特の雰囲気を出していて、イイ。
ほとんど唯一、バックの音が感じられるのが
宍戸幸司(割礼)の朗読。「カッパ」という詩は
プールサイドで朗読しているとのこと。
いずれにしても、メロディやビートの伴奏に頼らない
コトバを改めて味わう機会になったCDでした。