前作の刻命館よりこちらのほうが圧倒的に面白いです。 刻命館は、「アイデアは良いんだけど・・・」という感じのゲームだったのですが、影牢は刻命館をベースにかなり洗練されたゲームになっていると思いました。 刻命館の続編というわけでもないので、刻命館をプレイしたことがない人でも全く問題なく楽しむことが出来るゲームです。
グラフィックのポリゴンや、操作性などはやはり昔のゲームだなぁと感じてしまう部分もありますが、ゲームの楽しさを損なうレベルではありません。 難易度もほどほどで、クリアまでに要するプレイ時間などもちょうど良いと思います。
キャラは嫌いじゃありません。画集が出たら買おうかと思います。 トラップやマップ、部屋の常設トラップ、コンボも多数用意してあり肝心のシュミレーション部分も良いかんじです。 加えて殺さずに捕えたり、アーマーブレイクしたり、トラップに3種の方向性をつけた、という新しい試みも、とても面白かったとは言いませんが、攻めの姿勢は良かったです。
ただ・・・いかんせん、爽快感が無かった。 親の薬代を稼ぐためにやってきたか弱い村人に巨大石をぶつけて得られる背徳感がこのゲームの醍醐味ではなかったでしょうか・・・ プロの暗殺者、戦士、軍人・・・、殆ど正々堂々と戦って勝つので陰湿さが無いですね。 むしろ、多数の武器をもって大人数でやってくる敵の方が明らかに有利で、倒したらそりゃ爽快感がありますが、このゲームに求められているモノではないです。 難しくするのはストーリーの内容であるべきだったかもしれません。 ゲームのパズル要素を難しくしたいならトライアルモードや詰将棋的なマップを別に用意するべきだったかもしれません。 単純に敵を強くしたと言う安直さが折角の罠にはめる喜びを損ないました。
プレイヤーが館の主になって館に侵入してきた悪い奴やいい人間を次々と罠にかけていくという奇妙なゲーム。他にありそうでないタイプのゲームなので新鮮。しかもハマる! 侵入者が罠にかかった時が一番おもろいが、自分が侵入者に追いかけられてる時も意外とおもろかったりするぞ。とにかくハラハラドキドキが楽しめる数少ないソフトだ。 読み込み時間が少し長いが、ロード時に"今どこまで読み込んでるのか"といったメーターが表示されるので長く感じない。 本当は☆5つでもいいのだがなぜ☆4つかと言うと、それはゲーム本編に問題がある訳ではなく、メモリーカードに問題があるのだ。このゲーム、なんとメモリーカードを9ブロックも使ってしまう。しかも、1つのセーブデータだけで9ブロックも使う訳だから、データを2つ作りたい場合はメモリーカードを2つも用意しとかなきゃならない。それだけがおしい。
ゲームのほうは選択肢によりいくつかエンディングがあり、それぞれドラマティックなお話なので、音楽もまたその気分を盛り上げるすばらしい出来の作品だと思います。 携帯のテクモのサイトにも各ゲームの画像やメロディをダウンロードするコンテンツがありますが、この「影牢」には圧倒的にメロディのコンテンツが多いことでも、 いかにこの作品の音楽が優れているか(人気があるかを)を証明しているのではないでしょうか。 このシリーズはゲームとしても好きで「刻命館」から「影牢'U」までもっていますが、音楽に関してはこの作品が随一です。
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