巨人黄金時代と原の現役時代の活躍を直に知る者にとっては永久保存版の1冊です。
逆に、2009年第2回WBC優勝後に原監督ファンになった人にはわかりにくい内容の可能性が・・・
この本が出版されたのは2009年3月であり、WBCが始まる前です。本の中にWBCで活躍してこい的なコメントが多数寄せられているため、何度も「優勝しとんじゃ!」とツッコミを入れながら読むハメになりました(笑)まあ、書かれた時期が時期ですからしかたのないことですが。
また、若い人ですと現役時代の原を知らないために、世代ギャップをかなり感じてしまうことになると思われます。巨人軍の現役の選手では坂本選手と阿部選手しかコメントを出してませんものねえ。○年○月○日に○○選手と原が対戦したとき、と言われてピンとシーンが思い浮かぶようでないとちょっと楽しめないかもしれません。
若い世代でこの本を読みたい方は、YouTubeなどで原現役時代を片っ端から見て読めば、多少理解できる本になるのではないかと思います。
個人的には、なぜ第2回WBCを待たずにこの本を出版しちゃったんだろう、WBCの前と後にそれぞれ同じ人からのコメントを集めて本にしたらもっと内容の濃いものになったのに、と悔やまれてなりません。WBC前に本を出版したということは、原政権の侍ジャパンは、
北京オリンピックのときのように惨敗すると思われてたんですかねえ・・・出版社はもっと原監督を信用してこの本を計画してれば良かったのに。
とまあいろいろと不満はある本ですが、原監督の半生を振り返る本としてはとても貴重な本です。原監督ファンはぜひ読んでみてください。
平成の怪物松坂が先発する第一戦から巨人打線が爆発!!シーズン中同様に活躍するジャイアンツ
ナインの姿を素晴らしい映像と的確な解説・VTRが随所に入り、臨場感のある試合展開が存分に楽しめます!一見、巨人の圧勝に見えるこの日本シリーズも、各試合毎にその試合を決めるプレーがあることを改めて知ることができます。個人的には「男には勝負せなあかん時がある!」というセリフと共に全身全霊をかたむけてプレーする清原選手の姿が忘れられません。もうとにかく、巨人ファン必見の一品です!!
野球の話と組織論がいいバランスでまとまっています。組織の形も様々。サラリーマンではない原監督がうまく語れるのかと思いましたが、本文で述べられていることは確かにいろいろな組織に通じるものがあります。一部抜粋すると監督はコーチを中間管理職ととらえ、「簡単に従うだけのコーチは並のコーチ。コーチは自分の間違いをただしてくれる大切な存在」としています。
監督は執筆の条件を、日本一としました。こういう本を執筆するにはそれだけの責任感が必要だと捉えたのではないでしょうか。それだけの責任感を持ち、そして読者を納得させるだけの実績…日本一達成という実績を達成した人の言葉だからこそ、説得力があります。組織を考えるのにも、最新の原本としても自信を持っておすすめできる本です。