モノクロの頂点といえば言い過ぎか？
写真が生きている
息づかいがわかる
カラーのつまらなさがわかる
つきつめてそぎおとし
シンプルに…
最後の方に数枚カラーもあるが
これはないほうがよいのでは？
カラー写真が悪いわけでないが
情報が多すぎて
インパクトが薄い

間違いなしの日本における女性ロックボーカリストの草分けであり、唯一無比の存在。
ブルーカラーの音楽であるロックのボーカリストの声は建設現場でも板金プレスの工場でも通る声でなかればと思う。しかし、OZになってから、歌唱力が抜群に向上したのだと思いこんでいたけど、１７歳の頃からすでにうまい。
もうジャンルを決めつける必要はない。「うた」を歌う人なのだ。
「EASY COME EASY GO」からのファンだがもちろんOZも素晴らしい。「ジャマイカンゲッタウエイ」はもっと評価されても良い。「六月の歌」はカルメンマキの歌から離れていた時期においても多分人生で最も、じぶんが鼻歌で歌った歌、本当にこころの隙間に入ってしまった、好き嫌いを超えて、細胞の一部の様だ。人生の局面でふっと出てくる。
マキさんの歌から離れていた時期、４０代に能楽をBVDや舞台にて鑑賞した。また、マキさんの歌を聴く様になり、
「私は風」が能楽の構成とそっくりだと知った。導入部が狂言回しでもあり、盛り上がる部分がシテ役のクライマックス、最後の部分が魂がさまよい消えゆく終了部分、日本人のDNAだと思った。
「ノード北へ」は六月にしゃがみ込んでいたマキさんが荒野に独り立つ美しいケモノとなったと思った。
最後に「時には母のない子のように」はアイデンティティを探す私自身にもしみる。

「時には母のない子のように」で一世を風靡したカルメン・マキの音沙汰が聞こえなくなって、なんやらロックをやってるらしいということで、当時、同志社大学の学際に見に行った。共演が頭脳警察（なんという組み合わせ！！）、両方感激して帰って来たのですが、やはり「私は風」のはっちゃんのギターは強烈でした。カルメン・マキのシャウトする声の質もハード・ロックにあっていたし、風貌も時代にあっていました。他にも出来のいい曲が入っておりますが、やはり「私は風」でしょう。