芸術家の画集に限らず、文豪の長編小説や科学者の論文等、「天才」と呼ばれた人達の足跡を辿るのは、私達一般人にとっては敷居の高い部分があります。
しかし、本書は決して内容を薄くする事なく、私達一般大衆に受け入れやすい形で、天才の足跡を一歩一歩追って行く構成になっています。
もちろん、ページ数の都合上、全ての作品に対して詳細な解説が為されている訳ではないので、本格的に芸術家を目指す人達にとっては、本書の内容では少々物足りないのかもしれませんが、そもそも、
ダリ自身が大衆に対して、自らの中にある猥雑な非合理性を愛するように説いているわけですから、決して
ダリの作品は一部の評論家達が独占して称賛する為のものではないでしょう。
本書を読み終えた後、もう一度、宇宙の広さと自分の素晴らしさに気付く事ができます。
「常識を否定する必要は無い。唯々、常識をからかって遊んでやれ」という
ダリの声が、天から聞こえてきそうです。
これは楽しいアルバムだ。フィルウッズだの、エディバードだの、エディコスタだの、ジョーモレロだの、腕に覚えのある連中がスタジオに集まった。曲によってカルテットになったり、クィンテットになったり、あるいはそれ以上の編成になったり。
自分的には、あのスィングしないデイブブルーベックのピアノを見事にスィングさせた、ドラムのジョーモレロの参加が嬉しい。サルの代表作として知られる「フリヴァラス・サル」のドラマーがもしジョーモレロだったら!!!もっと垢抜けをした、評価の高い作品になったのでは?本盤を聴いてもらえば、同意される方もいるのではないか。
そしてサル自身のギターもフリヴァラス・サルよりも、こちらの方が力が漲っていて、気力はより充実しているように感じられる。6,8で見られるような、空間を8分音符で埋め尽くすかのような、ちょっとパットマルティーノに通じる気迫はフリヴァラス〜にはない。それでいて本盤の方がリラックスした演奏になっているのだから、おもしろい。
共演者のソロもグッド。特に3から6あたりは本当に快演だ。もっと知られ評価されるべき作品だと考える。自分としては、フリヴァラス〜よりも、こちらをサルの代表作として挙げたい。
よかった。数冊
ダリは持っているが教科書に使う目的で購入した。決して完璧ではないが1970年代から幾度も再版され時代に洗われた感のあるいい本だとおもう。30〜40年代の作品がこういった廉価版にしては意外と充実していてポイントが高い。国内版には通常、初期後期の図版が多く大戦間の
ダリ本人の苦闘の期間の洞察に物足りないものが多い。
ダリ本人に通じた著者の
ダリ解説もまた読み応えあり。
本書はマニアから初心者まで読んで、また持って損はしない。機会があれば買ってみてください。
ダリ好きの一人として真に推薦しておきます。
衝撃的な映像とアバンギャルドで非現実的ストーリー展開によって描かれるシュールレ
アリスムの傑作。ストーリーなどあってないようなものでその卓越した前衛芸術的映像を鑑賞するしかない。当時としてはあまりにも斬新で抽象的な作風はいま観ても不思議な魅力を感じさせてくれる。社会通念など完璧に破壊して人間の根底にある醜い欲望や抑圧された攻撃性などを映像に焼き付けた功績は大きい。
80才を過ぎてから復活して
フランスで大ヒットをとばしたアンリ・サルヴァドールの若かりし日のヒットが聞きたいと思い、入手。休日にリラックスして聞くのに最適。甘くてのびやかな声です。小野リサさんとのコラボでも有名になりましたが、彼ののんびりしたもち味はやはり素晴らしい!