タブ
ロイド紙で有名な「ザ・サン」の元主筆の方の本です。
「ザ・サン」というと、いい加減な噂やデマをそのままニュースにしているイメージでしたが、
この本はしっかりしていて、プレミ
アリーグの今やこれからの展望についてしっかり書いてあります。
また、プレミ
アリーグに所属していた過去の選手や現在プレーしている選手についても考察しています。
親日派の人らしくすこし甘い評価になっていますが、
個人的には、「日本人以外の人の評価が本当の評価」だと思っているので、とても貴重な意見だと思いました。
プレミ
アリーグについて詳しく書いてあり参考になtることも多かった
あまりに面白いから、スコッチをちびちびやるみたいに本書を読む事にします。するといつになったら読み終わるか分からないから、まだ途中ですがレビューを書きます。もちろん五つ星です。
「旅、音楽、フットボールは万国共通で老若男女を虜にする」という書き出しで始まる本書の著者ヘンリー・ウィンターさんは、フットボールだけでなく、その土地や時代、風習や歴史まで丹念に述べます。ラジオを聞き、道を歩き、好きだと段々偏愛になって行くものですが、「サッカーなんて」と一般人が揶揄する目線も忘れず書くから痛快です。
彼の文章を読むと、かなり前でも、その選手を知らなくても、自分がその場所に今いて、今それを目撃している歴史の証人になった様に思えて来るから不思議です。彼の文章もまた、フットボールの魔法の一部なのかも知れません。
その意味では翻訳の山中忍さんのクオリティに負うている部分も計り知れません。「高いプロ意識を発揮したトップクラスの」二人の物書きの作品です。またその真髄は、「この素晴らしいイングランドフットボールを伝えたい」という愛情が揺るがない土台になっている様に感じます。暴露本や自伝でもない。これ以上のフットボールの読み物は今後もないのではないでしょうか。
PS.私は2006年に
ロンドンに住みましたが、選んだ場所はウェンブリーでした。入った学校の担任が、三代続くWatfordの家系(?)だったため、ワトフォードのスタジアムの長年のクラブ会員でないと入れないパブに入れて貰い、イングランドのフットボールがどんなものか、その息吹きを嗅ぎました。
どちらのファンでもないからその年のCL決勝では、アーセナルとバルサの両方に賭け、試合後7人にピザを奢れる勝ち金を稼いだり。What a miraculous man!とテレビが絶叫したFAカップのジェラードの活躍もその年でした。スタンフォードブリッジでは満員で見れないから、川向かいのクレイブン・コテッジで、肩を組みながら引き上げるランパードとモウリーニョを見ました。W杯でも賭け屋「ウィリアム・ヒル」とパブのはしごの日々だったり。
そうして帰国した後、一番私が嗅いでいたイングランドフットボールの匂いを文章で嗅がせてくれるのが、本書のヘンリーさんと山中さんです。お二人の文とブルースは既に私の体の一部の様です。