オイルショック後の昭和49〜55年あたりの作品を原体験とする世代が購買層になってきたこともあって、一時期冷遇されてきた(?)作品群が次々のソフト化されたのは嬉しい限り。
パッケージは当時の味を再現しつつ、高クオリティなイラストを描き続けている越智一裕氏の描きおろし。
「アイゼンボーグ」は肝心のアニメセルのスチルが少なく、当時の
スタッフに依頼したいと思っても既に高齢だし、当時の画が描けるはずもないので(あの杉野昭夫氏だって当時のジョーの画はもう描けなくなっているという事実)、これは正しい選択かと。
ひとつ希望があるとしたら、「アイゼンボーグ」は特撮作品というくくりのため、アニメ関係の資料、データが極端に乏しいのです。第8話「恐怖の洗脳人間第一号!」などでは、どう見てもスタジオ''のアニメーターが参加しているのに、エンディングのアニメ
スタッフはいつも同じで信頼性に欠けます。
これを機会に、アニメ班がオカスタジオ以下、どのような
スタッフ編成だったのかも詳しく解明してくれないかなぁ…と。
今では円谷プロのプロデューサーとなっている北浦氏が本作のサード、フォースの助監督を務めており、特撮現場とアニメスタジオとの連携がいかに大変だったかをうかがったことがありますが、出来ればその辺の苦労話も今後の解説書で取材してもらえると嬉しい。
機会に恵まれずまだ未使用です。 試装着の結果は星4個と思いますが、鋲のカシメ具合があまくてベルト脱着時に外れました。個人で全ての鋲のカシメをやり直したので評価は星3個にしました。実使用では効果を発揮するものと思います。
竹書房さんの「画報」シリーズは、「内容の濃さ」で定評が有ります。
アニメ系は所有していないので詳細は存じ上げませんが、特撮ヒーロー系は、毎回、趣向を凝らした出来で、
「好きな人が編集したな。或いは詳しい人に委託したのかな」と思わせる内容です。
さて本書「円谷プロ画報(1)」ですが、1966年(ウルトラQ)〜1974年(猿の軍団)までを特集しています。
ウルトラマン画報(上・下。コスモスまで)との重なりを無くす為、ウルトラシリーズに限り、見開き2頁に抑え、
その他の作品に多くの頁を割いています。
ウルトラマン画報は2002年発行なので、
ネクサス、マックス、メビウスとそれ以降のウルトラシリーズ関係は
他作と同様、下巻で、詳細が載ると推定されます。
個人的には60〜70年代に特別な映写機で上映され今では観る機会が無いという「サークロ・ラマ」の紹介記事や、
全話リストが把握されていないと言われていた「チビラくん」にもキッチリ頁を割いて、初めて見るゲストキャラの
カラースチールや、且つ恐らく初めてであろう「放映リスト」が記載されている所に、本書の「本気度」、
大きな価値を感じました。
MJ&戦えMJ、怪奇大作戦、ミラーマン、ジャンボーグA、ファイヤーマンと、頁の余白を埋め尽くさんばかりに
記事がぎっしり載っています。
恐怖劇場アンバランスなどは、サブ
タイトルロゴがその(形の)まま全話掲載されています。
また編集者の好みか(微笑)判らないのですが、ウルトラマン画報と同様に、一定頁置きに、各作品のヒロインが
特集されています(ウルトラヒロインも掲載されています)。
ウルトラマン画報同様、カラー頁が8割以上(と言うかリスト頁以外はカラー)を占めているので、値段は少し高目ですが、
値段に見合った内容になっていると思います。
(良く考えたらウルトラマン画報から10年以上経って、値段は税抜400円の上昇で抑えてるのは良心的だな、と思います。)
円谷作品ファンなら間違いなく満足出来る、必携の書と言って差し支えないです。
掲載写真も、DVDからの転写も有りますが、「初出かもしれない」オリジナル写真も少なからず掲載され、全体が
構成されています。
早く2巻目も出して欲しい。。。
けど内容を濃くして欲しいので、急ぎ過ぎて薄い内容にはして欲しくないし。。。
という相反する気持ちにさせる良書です。
洋泉社の本を除けば、久しぶりの「2冊欲しい」と思わせる内容です。興味のある方は、是非、一度ご覧ください。