Folk life倶楽部 vol.1―大人のための“フォーク”マガジン (OAK MOOK 183)
表紙・巻頭インタビューに加川良を起用したこの雑誌の勇気に拍手をおくりたい。
惜しむらくは当時のフォークの根底を支えたもっと多くのアーティストの記事も載せて欲しかった。
まあ、それはvol.2に期待しましょうかね。
アウト・オブ・マインド
URCで発表した3枚のアルバムで、フォークシンガーと呼ばれた加川良が、1974年にベルウッドレコードに残した唯一のアルバム。鈴木茂とハックルバックのサポートを得て、全体としてアメリカンポップス的だ。当初からカントリー・テイストあふれる作品が目立っていたが、鈴木茂のスライドなど、ここではよりファンキーな音作りが楽しめる。「あした天気になあれ」は、その後の『南行きハイウエイ』や『駒沢あたりで』(ともにテイチク・ブラック)を予感させる。
セメント・フォーク大全集 2 永久保存版 自由国民版―新譜ジャーナルコレクション
かなりマニアックな選曲・・ほとんど知らない楽曲ばかりだった・・
当時のフォークソングにどっぷり浸りこんでいた人には面白い本だと思う。
が、しかし!
いかんせん文字が小さい・・この本を購入しようと考えている世代は、おそらく自分と同世代。
老眼鏡・虫眼鏡が必須となります。。orz
だからここに来た!-全日本フォーク・ジャンボリーの記録- [DVD]
非常に若い頃のエンケン!渡さん!哲夫さん!揃って写っている映像は少ないと思われる五つの赤い風船に六文銭、岡林の"ロック化"で伝説となったはっぴいえんどのバッキングプレイ!
手軽なビデオカメラがなかったゆえに素材自体が少ないはずの貴重なライブ映像がまとめて楽しめることに、当時を知る人はもちろん「伝説」として伝え聞くだけだった世代にとっても待望のDVD。
フォークシンガーたちや当時の観客(参加者)たちの服装、彼らの「話し方」、身ごなしにも、ドラマや劇映画では知ることのできない昭和40年代の生活感、空気感があらわれており、味わい深い。
それゆえ、鑑賞後には「もう終り?」と思う、収録時間の物足りなさが惜しい。
特典映像はどうにも「つけ足し」の感が否めない。もう少しでも、世に出ていない素材はないのだろうか!
プロポーズ
松山千春がやっていたNEWSレコードから発売されたためなのか,なぜか今まで復刻されることのなかった名盤がやっと復刻された。
このアルバムが発売された当時,私は中学生で2800円のLPレコードなんて,そうそう買えるわけはなかったけど,出入りしていた楽器屋で村上律(多分)と2人だけのツアーのチケットをもらって,聴いた“コスモス”や“HELP!”,そして“日本海が広がっている”にはやられてしまったものです。
このレコードでは,当時の音楽状況を反映して,結構Newwaveなアレンジがされているのですが(特に“HELP!”),加川良のあのネバっとした唄い方は少しも負けていません。しかし,ギター1本の,あぁ加川良だなぁと思わせる“通りゃんせ”も素晴らしい。もちろんボーナストラックの2曲も素晴らしいです。
これを逃すと,また手にすることができないかもしれないので,加川良が好きだった人も,知らなくても日本のフォークソングに興味のある人は買って損はないと思います。
「働いて,働いて,こんなに曲がっちまってさ。でも覚えてる。今日,君の誕生日(誕生日)」だなんて,今時の軽すぎる唄では聴くことができないですよ。