西の魔女が死んだ (新潮文庫)
「自分で決める」ということが難しいことだと気づいた時、生きるのが辛くなる人もいるだろう。まいもそんな一人だと思う。けれど彼女には避難所があった。祖母の家だ。そのゆったりとした空間の中で、日々の歓びを取り戻すまいが、私はとても羨ましく、妬ましかった。いつかそんな場所を私自身の手で創るまで、この本は私の心の避難所になるだろう。
西の魔女が死んだ [DVD]
原作がとても好きなので、公開を楽しみにしていました。
映画館に2度足を運びました。
まるで贈り物のようなとても素晴らしい作品だと思います。
おばあちゃんの穏やかな日々とそこに隠れている驚きや歓びは、
まいが、まいのママが、そして私達が普段見失いがちなもの。
本当は、あって当たり前の、そして、とても大切なもの。
生きる歓び、幸せになる知恵、生きるとは、そして死とは何なのか。
そんなことを優しく諭すように教えてくれます。
物語の最後にまいに贈られる、西の魔女の最後の魔法。
かわらない絆、そして、永遠に消えることのない愛に、涙が溢れました。
手嶌葵の歌うエンディングテーマも素晴らしかった。
この作品に出会えたことを、幸せに思います。
フォレスト・ストーリー~Sound Scape from 映画「西の魔女が死んだ」
映画「西の魔女が死んだ」のwebの予告編で流れていたBGMが気に入って、映画封切と同時に購入しました。
映画を観た人には、映画のワンシーンが鮮明に蘇り、映画を観ていない人でも、生の自然の声とピアノの繊細で優しい音色に包まれて、「自分自身」で癒しの森の中に入っていけるヒーリング音楽になっていると思います。
サロンBGMには、施術後の「さわやかな目覚め」にオススメです。
夏の庭―The Friends (新潮文庫)
大人になっていくということは、その本人に智恵がついてくるだけでなく、
自分以外の人の考えを参考に行動できるようになるということでしょうか。
おじいさんならこう言うだろうということに基づいて、母の再婚に反対しないという最後の方の場面で、子供の成長を見たような気がしました。
全体としては、読み終わって、スタンバイミーを思い出しました。
男の子が何人かで、死体を探すという基本的な概念は同じかもしれません。
進み方も、設定も、言いたいことも、最後は全く違うかもしれませんが、受けた印象は同じような感じでした。必ずしも同感できることばありではないし、同じ経験をした分けでもない。
人の死と、子供の頃のともだちとの関係という面で同じ文脈上にあるのかもしれません。
若いときに死に直面したときに、どうしたらいいかを垣間見ることができるかもしれません。
後書きを読んで、作者の言いたかったことが書かれているようだったので安心しました。
あとがきで、その本で何が言いたかったかが書かれていると、自分の読み方が間違っていなかったと安心できます。それがいいことかどうかはわかりませんが、試験に作者の意図について述べよという問題が出たときも迷わなくて済むのでよいかもしれません。
ps.
山田詠美さんの本の後書きを読んだときも、作者の意図が素直に書かれていたので安心したことがあります。
西の魔女が死んだ
「自分で決める」ということが難しいことだと気づいた時、生きるのが辛くなる人もいるだろう。まいもそんな一人だと思う。けれど彼女には避難所があった。祖母の家だ。そのゆったりとした空間の中で、日々の歓びを取り戻すまいが、私はとても羨ましく、妬ましかった。いつかそんな場所を私自身の手で創るまで、この本は私の心の避難所になるだろう。