DocumentaLy(初回限定盤A)CD+DVD+豪華ブックレット
この作品を制作するに当たって、山口君がかなり鼻息荒く語っていたので
僕はホントに楽しみにしていた。
この閉塞感溢れるこの時代にどんなおもしろい世界観、サウンドを聴かせてくれるのだろうと。
結果から言うと、気合いが空回りしてるというか、
期待が大きかった分、肩透かしを食らった印象だ。
バブルの残り香があった90年代、レディオヘッドは
都市社会の虚無感、時代を覆う重い空気感を
感情を断ち切った冷たくひんやりとした電子音に
絶妙のポップさをブレンドし大衆に受け入れられた。
まだ体温が高かったあの時代だからこそ、
あのサウンドが新鮮で確実に時代を捉えていたからだ。
しかし、90年代以降、果てしなく続くこの重い空気が支配する2011年、
もはや手垢がついたこういった陰鬱としたサウンドで提示する必要性はあるのだろうか?
今、時代が必要としているのは逆に『希望の唄』の世界観ではないか?
少なくとも、メインストリームに切り込んでいく決意を示している山口君には
この命題で新作を作って欲しかった。
僕を含めた音楽好き(洋楽オタ)を唸らせる作品や
自己満足の作品を作り続けるのであれば今のままでいいと思う。
でも、メインストリームでガチンコ勝負を挑む心意気があるのであれば、
もっともっと煮詰めて突き抜けた空気を醸し出さないと
普段あまり音楽に耳を傾けない層を含めた大衆には到底受け入れられないと思う。
そのためには今までの音楽へのアプローチの仕方とは真逆のものが今彼には必要だと思う。
山口君が本当にメインストリームやヒットチャートを意識してるのであれば、
彼が取り組むべき世界観は自分の中に中に入っていく内省的な受け身の世界観ではなく、
むしろ外に外に能動的に他者にコンタクト、アクションを促していくポジティブな世界観でないと言ってることとやってることの整合性がないからだ。
熱い気持ちや想いに身体がついていっていない、
そんな空回り感しかこのアルバムからは感じられない。
このままでは電子音を効果的に使っていて、コード進行が凝っている個性派ロックバンドという現在のレンジから抜け出せないと思う。
山口君には早くその次のステージに進んでほしいし、
彼にはそれができる才能が感じられるので、1ファンとして非常に歯痒い思いで一杯だ。
次回作、期待しております。
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door(初回プレス分「8枚の扉」仕様)
2000-10年代の日本のロックには、しかるべき今の時代らしい言葉を散りばめた
静かなる解放感をもつ良質なバンドが同時多発的に生まれていてうれしい
平熱が低そうなウィスパー寄りな声だけど叫ぶ草食系男の子ヴォーカル
ロックだって4つ打ちとすんなりからんでしまう軽やかさもこの世代の強みだ
Amazoneでも関連付けされるだろうバンド、
RADWIMPS、世界の終わり、オトナモード、MASTERLINKあたりを聴いてきて出会った音
andropの新作は前作までの日本語ロックらしい流れの中で
もっとフォーキーだったりメッセージ方面にいくのか
ダンスビートとからんでいくのか
純粋に言葉が聴こえてくる美しいメロディを鳴らすのかと
どっちに転んでも楽しみなバンドだった
iPodにて選別して聴いてしまいがちで
ボリューム多めがデフォルトな最近のアルバムにおいて
8曲というコンパクトさで平然と名作になってしまった感じ
M-1のようなキャッチーなキラーチューンも
M-4のようなナイーブで胸をぎゅっとつかまれる曲もすばらしい
ダウンロードではなくCDパッケージのトビラを手にして
その手で8曲と向き合って聴くフォーマットになっているのも愛おしい