ヒルクライマー
SBって、坂バカの頭文字だそうです。
ヒルクライムに、燃える人達ですね。
そんな、SB達を描いたのが、本書です。
高千穂先生は、自転車日記など、自転車関係の著作が数点あります。
本作品は、満を持しての小説作品です
主人公などは、当然架空ですが、地名や、街道は、毎度お馴染みの多摩川近辺のコースです。
つい、先日走ったところなどが出てきて、その情景が目に浮かんできます。
正直、主人公達の造形などに、どうかなぁ?と思うところがあるのですが、ラストのヒルクライムレースに向けて、色々なストーリーが収斂していくところは、みごとです。
この本を読むと、ヒルクライムにおける駆け引きなんかを知ることができ興味深いです。
SBな方に是非。
ダーティペアの大帝国 (ダーティペア・シリーズ7) (ハヤカワ文庫JA)
…というのがまず読後の感想。
ファンタジー世界を体感できるレジャー施設に潜入捜査するお話の完結編。
前作が面白く感じたのは、語り手のケイがファンタジー世界にあまりなじめず、すぐ素に戻って突っ込んでしまうところで、逆に読んでいる方としては、実際にその場に入り込んだとして、自分だったらどうするだろう?と想像したり共感したりできるところでした。
それが続編ともなるとさすがにケイもなじんでしまって、ダーティペアのファンタジーパロディ、みたいなノリになってしまっていたのが残念でした。
それにユリが「ケイの相棒」でなくなっているように感じたのも寂しかったですね。二人の会話、捜査についての会話すらほとんどなく。千里眼の発動はありましたけど、それだけっちゃそれだけ。
一度、ケイが外の世界に戻って情報を集める、などの展開もあってほしかったです。じゃないとあのオチは唐突すぎやしませんか。
ロードバイクQ&A 今さらきけないソボクな疑問
自転車は自分自身が漕がなくては進まない乗り物。車に例えて自分自身がエンジンという言い方をする。エンジンは人それぞれ異なるがエンジンはもとより自分の体を知りうまく管理していかなければ長く自転車を趣味にしてゆく事はできない。よって自転車を語る上でないがしろにできない自分の体を惜しみなく晒してくださっていることに敬意を表したい。これによりリアリティーを生んでいると強く感じる。
本書は筆者がQ&A形式で自転車に纏わる四方山話や実体験を綴られている。特筆すべきは筆者は、もともとメタボであり、現在も腰痛と花粉症を煩っている。それでも楽しく自転車を乗っておられるので、腰痛持ち、花粉症、メタボの特効薬になるのではないかと思われる。
他にも自転車選びのノウハウや自転車走行時のルールとマナーについても触れている。筆者は自転車が安全かつ快適に走るためには車道を広げるのが一番と書かれている。理由は書籍の方に譲りたいが深く共感した。
ちょっと残念なのは、冬場や雨の装備についてあまり言及がないことだ。それは筆者は冬場や雨はローラーするからだと思う。自分はローラー持ってないので冬場、氷点下の中でも走っている。そのためか筆者が使っていないという熱線グローブを使いそこに行き着いた。雨の日の装備についても得るものはなかった。
一般論もあるし、筆者の個性がでている記事もある。このあたりを踏まえながら読むのが良いと思った。
CRUSHER JOE DVD-COMPLETE-BOX
高いかもしれないけど、それだけの価値があるDVDです。劇場版は素晴らしい作品ですから。OVAについては・・・ノーコメントということにさせて下さい。
やはりアニメの魅力は「動き」にあると思う私にとっては、本当に日本アニメ史上の最高傑作、と偉そうに断言したい。ぜひぜひ、買って見てください。
動きには定評のある宮崎アニメは、しかしながらキャラクターのリアルさを犠牲にしていると言われます。簡略化された絵の方が効率よく動くのは当たり前だからですね。余談ですが、ミッキーマウスが曲線を多用してデザインされているのは、動かしやすいからだという文章を読んだことがありました。
ですが、この作品は、本当にリアルな絵が動き回るのです。これはこたえられませんよ。何度でも繰り返し見て、ため息をつくことができます。DVD代は充分、元が取れます。「マクロス」世代なら、板野サーカスという言葉は聞かれたことがあるでしょう。もう、板野氏の描く戦闘シーンは芸術と言っても過言ではありません。
30代の男性なら、絶対損はしません。20代の人たちなら、ファースト・ガンダムに興味があったけど、あまりにも絵が汚くてレンタルビデオに手が伸びない、なんてタイプにおすすめ。10代の人たちなら、相当のアニメ好きで、「古典」を勉強したいという人向けかな。でも、僕としては普通の人たちに、普通に楽しんでほしいと願ってますけど。
他にも、英語版の吹き替えを紹介していた方がいましたけど、激しく興味を持ちました。この作品では日本語の「くそったれ」が「ファック」と同じように使われていて、その効果の面白さを感じていたからです。呪詛の台詞、というのはなかなか日本映画では見当たりませんが、この作品は高いクオリティで「吐き捨てる罵詈雑言」を実現したと思います。
声優さんの演技だけでも素晴らしいですよ。豪華なキャスティング。なにせ、のび太と次元と銭形警部、ニュースステーションの「久米宏のお父さん」が競演しているのですから。それだけでも、買い、ですね。ぜひぜひおすすめ。