剣風伝奇ベルセルク DISC3 [DVD]
白泉社ヤングアニマル連載/三浦健太郎原作
TVアニメ「剣風伝奇ベルセルク」第9〜12話を収録したDVD3巻です。
中世ヨーロッパに似た異世界を舞台にした、
復讐と怒りに身を焦がす黒い剣士・ガッツ誕生に迫る戦いと運命の物語です。
(総合6.5/10点)
第9話「暗殺」★★★☆☆5/10点
王族の狩りの警護を影にした水面下の暗躍を描いています。
暗殺には暗殺を。異常な悪運を持つグリフィスの黒い内面の怒りが
静かに描写され、息を呑みます。あと、お姫様は所詮、籠の中の小鳥に過ぎない
ダメっぷりになんだか苦笑いしてしまいました。
第10話「貴きもの」★★★★☆7/10点
暗殺任務から自分の在り方に惑うガッツとグリフィスとの隔たれた距離感の
描写が秀抜です。多くを語らずに、すがろうとする弱き者と、
見据える先へ躍進する強き者との明らかな違いが宮殿の階段の高低さで
絶妙に表現されているのが見事でした。
第11話「合戦」★★★☆☆5/10点
今回は女性としての存在、心情の側面に惑うキャスカの姿を描いています。
合戦でぶつかる女だてらにと嘲笑わうアドン団長の強さがかなり意外でした。
戦術はてんでダメでも戦闘ならお手のものとは。人は見かけによらないものです。
第12話「ふたり」★★★★★9/10点
女であることに劣等感を抱くキャスカの過去の物語です。暴力と権力に荒む
時代背景の中で惑い、抗い、自身を貫くキャスカとグリフィスの信念が胸に響きます。
性的描写を匂わせたり、裸体の場面があるものの、非常に凛とした作画と静かで雄大さを
残す演出が全く嫌らしさを残さない美しい仕上がりに圧倒させられました。
剣風伝奇ベルセルク DVD-BOX
濃密に絡み合う人間模様と豪快な戦闘はこの当時としてはかなり突起していて衝撃を受けた。
原作、TV版、映画版と全て購入しているがこの剣風伝奇の出来はかなりいいと思う。
映画版とくらべてセル画独特の雰囲気は原作の味を損なっていない。
もちろん映画版も作画は綺麗だし、迫力もあるが今時のアニメには無い魅力がある。
そしてダークな雰囲気はこちらの方がかなりうまく表現されている。
蝕なども容赦なく鷹の団が食い殺されていく様は格別だ。
☆4はワイアルドが出なかったことと、蝕の後も続投して欲しかったということでw
ベルセルク (1) (Jets comics (431))
アクションファンタジーコミックの傑作
主人公であるガッツが壮絶な運命を、自らの大剣で切り開いていく物語。
モンスターとの豪快なアクションシーンも見どころの一つだが
王道ともいえる魔法・精霊・モンスターなども独特のセンスと迫力があり
一般的なファンタジーとは一味違う作品に仕上がっている。
巻を増すごとに人間離れしていくガッツの鬼神ぶりと壮大な世界観は
ファンタジー好きなら一度は是非読んでもらいたいと思ってしまう一冊。