トラフィック [DVD]
うーん、たまにはコメディーもいいなと感じた、普段、私はまったくこのジャンルは見ない。いつも重い映画のやるせないラストシーンばかり見ている私に、ちょっと違う風を入れてみようと手に取ってみたら意外といいじゃない。で、このレビューを思わず書いてしまった。この作品前作『プレイ・タイム』が興行的に失敗した後の作品であるらしく、監督もジャック・タチ本人ではなく、はじめは共同脚本と主演のユロ氏を演じるのみという条件で製作にとりかかったらしい。内容といえば、自動車メーカ《アルトラ社》の設計技師ユロ氏が、自分の設計したキャンピング・カーをアムステルダムのモーターショーに出品する間の珍道中である。これが爆笑ではなく、くすっとした笑いを誘う。出発して早々のいきなりのパンク、今度はガス欠、何の言われえもなく警察での事情聴取、などなど盛りだくさん、物語は淡々と進むが、昨今の大味なハリウッド映画ばかり見ている人などには意外とお勧めかも、また、アルトラ社の広報のマリアことマリア・キンバリーさん(この映画、ユロ氏以外役名と芸名が同じ)の色っぽい発音がとても印象的、トラック運転手を呼ぶ時の「マルセール」だったり、愛犬の「ピトーン」だったりと、タカビーなんだけど、どこか憎めなく、とってもコケテッィシュで、とにかくキュートである。洋服もセンスも抜群(終盤の古着っぽいジーンズなんて、かなりストライクである)。ネタばれになるからあまり書きませんが、チャプター11.の〔かわいそうなピトン〕がとてもお勧め。
劇中ではユロ氏(ジャック・タチ)、ほとんど会話はなく、性格まではしっかり描写されてませんが、パントマイム出身だけあって、控えめな『ミスター○ー○』といった感じ、そんな二人のラストの雨のシーン、ほのぼのとして、ほっとして、もちろん笑えて、なーんか嬉しくなりました。
皆さん紳士たる者、傘は常に携帯しときましょう(笑)
インストールすると、各国の空港で、実際の航空会社の飛行機がAI機として現れ、飛行するようになる。羽田はJALとANAの飛行機がおかれ、成田では、実際の成田のようにアジアやアメリカ(ときにヨーロッパ)からの航空機が飛来する。ちなみにネパール空港ではネパール航空の飛行機が登場する。その代わりにデフォルトの偽物航空機会社はいなくなる。管制塔、空港内を走り回れる車なども利用できるようになる。また、現用、そしてデビュー予定のほとんどの航空機がAI機として登録されており、コンバートプログラムを利用することによって、それらの飛行機を操縦することも可能になる。ただし、この場合、AI機のグラフィックはそれほど細密なものではなく、コックピットもデフォルトのものとの組み合わせなので、あくまで、AI機を操縦することも「可能」ということであり、満足するかというと別問題である(たとえば、コンコルドで音速を出すことはできない。しかし、用意されている機体はコンコルドだけでも、ペプシバージョン、エアフランス、英国航空、シンガポール航空片面塗装デモ、バージン航空と網羅的、F15は三沢に止まっているが、これはAI機はあるが操縦できない)。ネックはATCの無線で、個人的にはこの発音と機械的な音声は気に入らない。ただ総合的に見るとFSが全体的に目に見える形でグレードアップするし、空港を発着するAI機をゆっくりながめるなどの使い方もできるから満足であった。
Mr Fantasy
スティーヴ・ウィンウッド(vocals, organ, piano), デイヴ・メイソン(guitar), ジム・キャパルディ(drums), クリス・ウッド(sax, flute)
からなるイギリスのロックバンド、トラフィックが1967年に発表したデビュー作。
パーカッションに始まり、ハープシコード(チェンバロ)、メロトロン、シタールやタンブーラなどのインド民族楽器が使われていて多彩。
その豊かな装飾的色彩でありながら、やはりウィンウッドの影響で黒いんだよ。黒いサイケデリア。。
めくるめくと言うかごちゃごちゃした遊び心はご愛敬だし、全く趣きを異にした幻想世界や東洋的な異国情緒に、ひたすら激しい情熱による
主張まであるから補足の対比によってあまりに創造的すぎた一枚。
力と悦楽みなぎってダイナミックに炸裂したと思ったら、とりとめもなく、いや寧ろちぐはぐに転覆していく「Heaven Is in Your Mind」と
最良なグルーヴにしてまばゆいばかりの深遠さに吸引される「Dear Mr. Fantasy」の二曲はあまりにかっこいい。
好奇心旺盛な音楽好きへ。
Traffic
メンバーの出入りや休止もあり、ふらふらしているようでいて断然わが道。突き抜けた明るさとは無縁。人を食ったようでいながら、敬虔なゴスペルのような感動を呼ぶ。ふだんはほとんど忘れているくせに、たまにCDチェンジャーにポンと乗せると最後まで聞ききってしまう…。一言で表現しにくいトラフィックの印象をわたしなりに書くと、こうなります。
諧謔味あるブリティッシュ・トラッド1. You Can All Join In は、デイブ・メイスンの曲でアコースティック・ギターの軽快なリズム、クリス・ウッドの鶏の鳴き声サックスが大変よろしいです。つづく2. Pearly Queen はスティーブ・ウィンウッド作のロックンロールで、彼のギター・ソロを聞かせる曲。最後はサイケな大団円。だいたいメイスンとウィンウッドの曲が交互に配置してあり、流れるような構成です。5. Feelin' Alright は、メイスンが歌う明るいカントリーで、ウィンウッドのピアノとキャパルディの刻むリズムが一体となって素晴らしいです。8. Cryin' to be Heard からの流れもすごい。ウィンウッドの唸るオルガン、ハープシコードのほか全部の楽器が一体となる劇的なコーラス部分をもつ曲で思わずスピーカーの前に正座してしまいます。メイスン作です。9. No Time To Live も美しい曲。ウインウッドの悲痛な歌声が耳から離れなくなります。
同じレーベルということもありますが、フリー、スプーキー・トゥースは彼らの影響を受けていますね。
セックス・トラフィック [DVD]
この前後編のドラマの演出がみとめられて、このイェーツさんという人がハリーポッターの監督に抜擢されたという逸話からも何かものすごいものを期待しましたが、所謂ただものすごく良く出来たTVドラマでした。演出もすごくオーソドックスで、これであの超おばけ映画をまかそうとするっていうのですから、やっぱりちゃんと見ている人は見るところが違うってことなんでしょうかねぇ。このドラマはやはり前編、後編でそれぞれ終盤盛り上がるようになっており、また時間かけて登場人物のキャラクターをしっかり描いているためラストも感情移入しやすいですし、こつこつ丁寧に作られていますので、本当にTVドラマとして優れた1本となってます。内容は確かにスキャンダラスで衝撃的ですし。ただこれを3時間気合を入れて見るのと、やはり大作映画を3時間じっくり見るのでは満足度は違いますよねぇ。シリーズもので12時間くらいあったらまたそれは別の話なのですが・・。内容的にはそのくらい深いものを凝縮して出してきてくれているのですが、どうしても3時間映画のど派手な演出と較べてしまうもので・・。だって時間つぶしに見るような内容じゃないですよ、これ。