フー・ザ・ファック・アー・ジ・アークティック・モンキーズ
1stアルバムと1曲目が被ってるので買うのを遠慮してる方もいるかもしれませんが、
被ってるのはその1曲だけであとの4曲は未収録ですし、
このEPは全曲素晴らしいので1st気に入った方ならば買って間違いないと思います。
1曲目は超有名なので紹介不要として、
2曲目は踊れるダンスナンバーの「CIGARETTE SMOKER FIONA」、
3曲目はミドルテンポで物憂げなバラード「DESPAIR IN THE DEPARTURE LOUNGE」、
4曲目はギターリフが心地良いミドルテンポ「No Buses」、
5曲目は表題曲でこれぞアクモンというベースがリードしつつギターが絡むクールな曲。
特に5曲目が奥深くて素晴らしい。必聴です。
ホワットエヴァー・ピープル・セイ・アイ・アム、ザッツ・ホワット・アイム・ノット
まず一言。素晴らしい!ほとんど完璧。かつ驚くべきは、この上なくストーレートなロックチューンでありながら、何度聴いても「○○っぽい」なんて陳腐な形容が脳裏に浮かばぬこの新鮮さ。絶妙な憂いを含んだ英国気質の甘いメロディーが、一方で米国的な土臭さを感じさせるバンドアンサンブルを伴って溢れ出す。
デモ版から一気に化けたのが、Tr.6"Stil Take You"
茶目っ気たっぷりの悪ガキっぽいイントロのリフ
つんのめり、モンドリ打って驀進するドラミング
甘いメロのヴォーカルは有無を言わさず畳みかけ
酔狂なギターフレーズによるインタールードを挟み、、、
そして怒涛の如く爆ぜる終盤の展開!
瀑布となって覆い被さるギターに乗り、全ての音が全力でぶつかって来るその昂揚感たるやもう最高。アルバム中盤のミドルテンポの楽曲群では、その類稀なメロディメーカーっぷりを如何なく見せつけ、ウォール・オブ・ギターと繊細でスウィートな旋律が双璧をなして打ち寄せる"A Certain Romance"で豪快に幕を引く。
不思議と「この音が世界を変える」なんて大仰な感覚はしない。そんなフレーズが馬鹿馬鹿しく感じられるほどに、純粋な輝きを放つ楽曲に圧倒・昂揚させられる。あまりにも有名過ぎて、、、なんて理由だけで敬遠してる人、その気持ちも何となく分かるけど、是が非でも一度聴いてもらいたい、そんな快作。
Suck It & See
1st、2ndのように捻くれたロックでも、3rdのようにダークな雰囲気でもないが、メロディー重視のじっくり聴かせるアルバムになってると思う。自分は1stで衝撃を受けてハマッたくちだが、考えてみればこのバンドは疾走感のある曲ばかりでなく、センチメンタルなメロディーが光る名曲がたくさんあった(「mardy bum」,「only ones who kow」,「secert door」…などなど)。アレックスの歌声は実はこういった曲でこそ本領発揮するのかも。初期のように性急なビートに前へつんのめるような歌い方は陰を潜めたものの、メロウで味わい深いロック。これはこれでいいですよ。
スカミー・マン [DVD]
名曲「When the sun goes down」の世界観が描かれた、短編映画。
内容は一回観ただけではイマイチ掴めません。
しかし、この曲が気に入った方には観てもらいたい作品です。
Humbug
セカンドをさらに深化&硬化させた感じ。
パワフルなミドルテンポのリズムに複雑にリフを乗せて絡めていく。その方法論自体は前作でいうところのbrian storm やbalacalavaとほぼ同じ。ただし前作よりさらにヘビーでストイック。すごい。
彼らってやっぱり、“バンド力”が結局全てなんだよねー。
好き嫌いは分かれるんじゃないかな。セカンドでついていけなかった人はもう完全おいてきぼりなのでは…。
そもそも彼らはもともと売れそうもないような音楽をやって、なんか売れてしまった珍種。本来なら耳にすることのない人の耳にまで届いているのだから、意見が分かれるのもある意味当然か
セカンドで好きじゃなかった人は聴かなくてもいんじゃないかな