星屑のさなぎ 歓楽の都 (角川ビーンズ文庫)
実に三年ぶりに「歓楽の都」シリーズの新刊が出た。おそらくイラスト関係の調整で延びていたんだろうけれど、後書きによれば、ようやく再開の運びになって駒崎さんがゲラを読んだら、あまりのひどさに呆然となり、ゲラを真っ赤に染め上げて完成させたのだそうだ。そのせいかどうか、シリーズ四冊の中で一番完成度が高い。素晴らしい。
19世紀イギリスのパラレルな世界が舞台。そこにはレーンという歓楽街があって、宝石と呼ばれる美しい公娼たちが客をとっている。レーンは外部から遮断され独自のルールをもつ自治区だ。そこでは国王といえども、レーンのルールに従わなければならない。物語はレーンの宝石のひとりであるショウと、レーンの医者を務めるレイを中心に、レーンの内外の様々な事件について語られる。今回はイギリスの王女が誰とはわからぬ相手の子供を妊娠して、その処置を、もと国王の侍医だったレイが依頼されることから始まる。王女のスキャンダルをめぐって様々な思惑がうごめく。
事件が縦糸ならショウとレイの関係が横糸だ。宝石であるショウと名門貴族の息子であるレイはお互いにひかれあっている。しかしその関係が成就することは難しい。同人誌では一線を越えるエピソードがあったが、本編ではプラトニックなまま続けるのかと思っていた。だけれどこの本では冒頭からレイが一歩踏み込んでしまう。とたんに心地よい距離は崩れ、根本的な問題がふたりの目の前に現れる。
システムとしてのレーンと宝石という職業と、身分の違いとか純愛とか、そういったものが上手に共存するなんて無理なんじゃないかと、最初の本から思っていた。だけれど、駒崎さんは逃げずにしかも破綻させずに、これから先も物語を続けていくことができるのかもしれない。それはある意味やっぱりファンタジーだけれど、きちんと描かれたウソならそれも楽しい。王女の恋も、現実との折り合いをつけつつ、心を大事にしようという描き方だったので後味は悪くなかった。そしてレーンというシステムが国家の運営を左右するほどの力を持つという話なら、それはそれでまた面白いことになるかもしれないと思った。しかも一番大事なのは「愛」だからね(笑)。
トゥインクル☆スターシップ〈5〉ダメー!これ、あたしの!! (ファミ通文庫)
今回は今まで以上にラブでコメしています。
巻頭カラーイラストもキワどく!?
意外な人物が意外な行動に出たり、そのおかげで主人公周辺の関係がさらに複雑になったり、
謎が少しずつ解けたかとおもえばさらに謎を呼んだり――
またも続きがたのしみです。
回を重ねるごとに本が厚みを増していくのは気のせいか…?
レゴ クリエイター ファイヤーブリゲード 10197
消防署というよりも消防団のような雰囲気でとてもかわいいですね。
特に真っ先に組みたてる事となる消防車は味があって、とても
良いですね。
一階部分はあまり小物やインテリアがないものの、巻き上げ式の
シャッター扉が画期的でおもしろい。
また二階部分は、署員達の休憩室のようで冷蔵庫や卓球台まで
あって組んでいて楽しかったです
外壁の「1932」の部分は、少し組みづらく、屋根部分も少し力を
入れると手前のブロックが外れてしまうのでその点さえ除けば
苦労する点はありませんが、
今回は1階部分と、2階以上の部分とで1番と2番の袋に別れて
いるものの、それぞれでも1,000ピース以上あり、組み立て始める
前のブロック、色ごとの仕分けは今回も必要です。
組み立てには結構な時間を要するので、まとまった時間がある時に
一気に組み立てるのがよいと思います。
自分の場合は、日曜の数時間のみ少しずつ組んでいたので、3週間
もかかってしまいました。
ただ、出来上がりは大きく、パッケージ写真よりも良くおすすめ。
わたしの勇者さま〈前〉 (角川文庫―スニーカー文庫)
主人公が異世界へ召喚されて勇者になるのは昔からのセオリー。
でもこのお話は、勇者が主人公の世界にやって来るというお話。
今となっては似たようなネタはありますが、この本が出た当時は画期的な設定だったと思います。
主人公は主婦兼高校生の陽子。
家族はライターの崇と愛犬のモルト。
離婚して離れて暮らす母の代わりに家庭を切り盛りする、明るくて優しい女の子です。
いつものように家事をこなしていたある日、家の居間から凄い轟音が。
慌てて様子を見に行くと、変な鎧を着けた映画俳優のような大男が倒れていました。
彼の正体は――?
このお話のもっとも特筆すべき所、それは食べ物の描写!!
ヒーローである勇者シンは、身体が大きい分とても燃費が悪いです。
通常の成人男性の5倍程の量をペロリ。
陽子はそんな彼の為に手料理をふるまうのですが、もうもうそれがすっごく美味しそうなんです。
半熟卵がとろりと溶けたカルボナーラ。コーンチャウダー。
お砂糖少々と醤油少々で味をつけた玉子焼き。もうお腹が空いて来る事請け合い!
キャラも魅力的で、シンがかっこいいし、陽子は嫌味なくいい子だなって思えます。
東武や西武の立地など現代世界の描写が細かく、彼等の存在を身近に感じる事が出来ました。
後半は異世界編で、今度は陽子があちらの環境にカルチャーショックを受ける事になります。
奇をてらった様な展開はないけれど、エンターテイメントとしては文句なしに楽しめます。
文体も軽いし読みやすいので、コミカルな作風に合っているのではないでしょうか。
少し未来の陽子の冒険を描いた「魔法使いのティータイム」
陽子のクラスメイト一臣と、異世界から来た王女レミアの交流を描く「僕の女神様」
続編も2冊出ているので、興味を持たれた方はぜひ揃えて読まれるのをおすすめします。
レノボ・ジャパン ThinkVision L197 Wideモニター 4434HE1
アップルのPowerMac G5で使用しています。
以前はナナオのS190-SR(限定モデル)1台のみで使っていましたが、さすがに画面が狭く感じましたので、
割と安めの価格のLenovoのThinkVision L197 Wideに交代しました。
GeForce 6600の256MBのビデオカードが最終PowerPCのPowerMac G5に標準装備ですので、
今となっては遅い部類のカードですが、一応デュアル表示できますので、購入しました。
それとレアものショップで結構有名なサンコーの2台保持するスウィーベルスタンドを導入しています。
ワイドな画面が横に続いていて、かなり広々と1440x900の2台分のスペースが確保できました。
苦労したのは、VESAマウントへモニタのねじを付ける作業でした。
本体のチルトスタンドの外し方が解らなかったのです。マニュアルに載っていない作業だったのです(!)ちょっと不親切なマニュアルです。
Lenovoのテックサポートに電話をし、本体直づけのチルトスタンドの外し方を訊いたところ、わざわざ他機種の参照ページマニュアルをメールで自分宛へPDFで送って下さいました。ありがたい対応でした。
簡単に手順を言いますと、(1)チルトを外側へいっぱいに出す、(2)矢印マークに沿ってプラスチックカバーを掴んで外す、(3)チルトスタンド機構の固定ねじ(4本=以後不要になる)を外す、以上でチルトスタンドが外れて、VESAマウントへ付ける(付属の長ねじ4本)ことが出来ます。
(※注意※くれぐれも壊さないように自己責任でお願いします。)
サンコーのスタンドは、サンコ- 8軸式スウィベルデュアルモニタアーム MARMGUS21Wを使用しました。
Amazon.co.jp経由で購入しましたが、
モニタの実勢価格は2万円を切りますのでいろいろと他を回られて手頃に組まれると良いかと思います。
私は壊れた時に不安でAmazon.co.jpで液晶とスタンドを買いました。
色合いはとても自然でナナオのS190は連続で2209時間使っていましたので、若干色味もくたくたですが、
ナナオよりこのThinkVisionは作り出した感じがなく、白は白に見えて良いです。
Mac OSのシステム文字表示のアンチエイリアスもあんまり掛かった表示ではなくシャープに見えます。
買って良かったと思います。文句無しに単体モニタとしても目に違和感無くやさしいモニタです。
間違いなく。5点満点。