シュヴァリエ(1) (マガジンZコミックス)
めったに「表紙買い」などしないのですが、たまたま本屋で平積みされていたこの本の表紙が心に残ってしまい、内容や絵柄、原作者や作画担当者のこと等、一切知らないまま購入。何故これほど心が惹かれたのか判らないまままず一読してみたのですが、思いもよらぬツボを突かれたような、新鮮な驚きを与えてくれた作品でした。
舞台は18世紀のフランス、ルイ15世直属の秘密機関に属する主人公と、女性の生き血をもって詩作をする異形の化け物たちとの戦いを描いたゴシックホラーといった内容でしょうか。私はフランス語もフランス史も全くの門外漢であるし、「韻文」も興味の外なので、読み始めた直後は「コリャ駄目だ」と思ったのですが、妙に絵柄と波長が合ってしまった上、わけのわからない言葉や詩は多いものの、ストーリーそのものは決して原作者の独り善がりにはなっていない、非常にしっかりとした上にわかりやすいプロットで構築されているので、途中からは物語に入り込んで楽しむことができました。また、巻末には当時のフランスの状況や、原作者による解説も掲載されていて、世界観に対する理解の助けにもなりました。
絵的にはグロな描写も多いので万人にウケるとは思えませんが、力強い線で描かれたアクションシーンや大ゴマには迫力があるし、構図もピタっときまっているシーン多いので、「バトル物」として十分に楽しめる要素を持っている作品です。
主人公はなんと実在の人物、非常に数奇な人生を送った方のようですが、そんな主人公の軌跡も作品にうまく取り入れているようです。この先の展開に非常に興味が湧きます。
表紙が少しでも心の琴線に触れた方で「ホラーOK」もしくは「バトルもの好き」な方なら、読む価値は充分にある作品だと思います。
シュヴァリエ
個人的にアニメ、小説、漫画の順でこの作品に触れました。
3メディアそれぞれで、違うストーリー展開を、というコンセプトのようですが、
この小説に限って言えば、漫画版のストーリーの過去の部分という色合いが強いと思います。
(今後小説も独自に続いていくのであれば、また違ってくるのだと思いますが)
漫画版の端々で触れられているけれど、詳しくは語られていない過去に興味がある方は
こちらも読んで損は無いと思います。
アニメだけ見ていると解りにくい、言葉やアナグラムについても詳しく書いてあります。
単独で読んでも面白いとは思いますが、話の終わりが、いかにも続きのありそうな感じなので
気になる人が多いと思います。
小説→マンガの順で読むとすっきりするのではないでしょうか。
シュヴァリエ Vol.12 [DVD]
主人公デオン=リアはヒーローでありヒロインである。
貴族の生まれで、実直な性格で、類まれな美貌を持っている。
剣に秀でており、それをもって化け物や魔力を持った「詩人」たちと戦う。
しかしこれは主人公を褒め称える話でも勧善懲悪の話でもない。
それぞれの矛盾を孕んだ思想が牙をむきあい、それに己の身を傷つけられた主人公の
最後の選択に、今までこの話を見守ってきた者として心から拍手を送りたい。
アニメとしてではなく作品としてシュヴァリエが大好きです。
シュヴァリエ Vol.2 [DVD]
「四銃士」だね〜。
と決まった途端にガーゴイルとバトルが始まり
リアの存在を認識させられるような、彼女の心境が伝わる
内容になっています。
デオンとリアの力の差がハッキリ・・・。
注目としては、デュランが何者なのかわかってきます。
あと、シュヴァリエには今後やらないだろうと思う貴重な場面
酒屋のデュランとテラゴリーのシーン。別のアニメかと(w
そのあとのロビンの台詞と別の世界に入ってるデオンに
ツッコミ入れたくなりましたが。
ぜひ!見るべし!
なぜ☆が一個たりないのは
表や帯に印刷ミスがあったみたいでタイトルが印刷されて
いないのがあるようです。
あった方は、公式サイトにてお問い合わせ先が載っています。
ちょっと手間がかかりますが、交換してもらえますのでご安心を。