にほんのうた 第三集
このCDシリーズのレビューを読むと、曲のアレンジについて「こざかしくて親しめない」とする人と、よしとする人と分かれるようです。
自分の感想としてはどちらも当たってるかなと思います。良いのもあるけど、ちょっとな、というのもあります。
第二集は聴いていないけれど第一集よりはこちらの三集の方が自然に聴けるかなという感じはします。
山下洋輔は加川良の歌伴奏に徹していますので、以前にやっていた「砂山」のようなのではありません。フリーのソロなどはいっさい無しです。本当に聴いているならばすぐわかりますがこの山下は普通の「ジャズ風アレンジ」であって、全くフリージャズではありません。ジャズ風のピアノソロはほんの1/2コーラスほどありますが。
吉田美奈子がすばらしいので、買った価値はあったかなという感想です。
ジャケットのコラージュははおもしろいのですけれど。
こういう良いとも悪いともつかない作品も大事なのかなと思います。自分用に組み直してCDをコピーできる時代ですし。
録音は、一聴して音が悪いなという印象を受けました。
なお発売元の告知によると、初期発売ロットに「マスターテープの取り違えによる不良」があるため回収交換するとのこと。識別点は
・CD盤面印刷上部の品番"RZCM-46136"表記部分にアンダーライン
・帯のバーコード部分の下地がグレー
になっているものが改正版とのこと。
中古盤入手の場合は注意が要るようです。
イン・コンサート [DVD]
いやー、とうとう DVD が出ました!! 1991年に柴メルパルクホールにて、総勢50人超のミュージシャン達が、音の遊び人仙波清彦の指揮の元、ステージにギッチリ詰まって繰り広げる大音楽祭!! 小川美潮はもちろんのこと奥田民生・デーモン小暮・戸川純とゲストも楽しいボーカル陣、キーボードに久米大作、ギターに渡辺香津美、ベースにバカボン鈴木、ドラムスにレイチと村上“ポンタ”秀一と、なんとも豪華なメンバーが、まぁ本当に楽しそうに演奏しています。観て聴いているだけで音楽の「力」というものを感じます。
宇宙人
この危険きわまりないアルバムカバーに購入さえも躊躇する方がいらっしゃっても不思議ではありませんが、中身は歌も楽器もいたってまっとうなポップスです。
全体的な感触は以前のソロ「4 to 3」とつながります。歌は今までのアルバムで一番リラックスしているのではないでしょうか。
楽器隊の演奏が冴えまくっているのも特筆すべき点でしょう。さすが20年前後の付き合いの方々、単発セッションの音とは別次元で、それぞれが好き勝手なことをやっていそうながらも見事なまとまりがあります。BaNaNa-UG氏や板倉文氏のソロも聴きどころです。
星1つ減点の理由は、ちょっとイージーなミックス。自主制作盤をソニー時代のアルバムと比べちゃいけないんでしょうけど...