事実婚 新しい愛の形 (集英社新書)
本文中に書かれている「(現行の婚姻制度では)経済的負担と社会的責任ばかりが大きくなって、愛が消えても容易に別れられないのではたまらない」という男性の本音。女性としては耳が痛いけれど、そりゃそうだよねと納得(せざるを得ない)。「夫婦別姓がいい。夫の実家のお墓に入るのはイヤ」という女性の本音。我が身を振り返ってみても、その通り。
著者の渡辺淳一さんは、若い男女の非婚率が高まっていることを危惧して本著を書いたと記しているが、その一方で、最近やけに目につく熟年婚のニュース。結局、双方が経済的にも精神的にも独り立ちしているか、片方に相当な(経済的&精神的)余裕がなければ、愛のある結婚生活を維持するのは難しいのかもしれない。支えあい、いたわりあうやさしい関係がほしいなら、少なくとも自分も相手を支え、いたわる力が必要なのだ――そんなことを、あらためて考えさせられた。
「形だけの夫婦がどれほど多いか」という指摘にもドキリ。シビアだけれど本物の絆で結びつく「事実婚」……いいかもしれない。若い人だけでなく、今の結婚生活に疑問を感じている世代も、読んでみる価値ありの一冊だと思う。
美人婚約者を誰がM奴隷にした?―悪魔の婚前儀式 (フランス書院文庫)
ある意味自分を目覚めさせてしまった一冊です。
屋敷のルールに則り、花婿の親父である屋敷の主人とその執事、執事の息子にかわるがわる犯され徹底的に貶められる花嫁と
一方、当主を父のように慕い、執事の息子である少年を弟のように可愛がるメイドが主人や執事の息子に愛玩される姿が
ストーリーの対比となっています。
設定がちょっとまああれですが、
Mの素質を開花させ単なる淫乱な牝犬と成り果てた花嫁が性欲処理の道具として嬲られる姿と
主人や少年を心から慕い懸命に尽くすメイドが彼らの信頼と愛情を受け大切に扱われる姿が
同じ奉仕をする者の全く対照的な姿となって描かれています。
私の中では不朽の名作です。
じつはウチ、フランス婚 ~結婚してない、でも家族~
タイトルと表紙に惹かれて読んでみたら…。
シングルマザーのトリエさんとパートナーのツジオさん、お二人の関係がとてもステキ&面白くて
「こういうスタイルもありだなぁ〜」とつくづく思いました。
フランス婚=事実婚でも一緒にお墓に入れる! なんて、知らなかった「なるほどネタ」も沢山あったので勉強にもなったし、見習いたい部分も多数。