重い飛行機雲―太平洋戦争日本空軍秘話 (文春文庫)
「四十五年目の真実」若き月光パイロット黒鳥氏を中心に、苦しい防空と戦後を描きます。
「さいはて邀撃戦」太平洋戦争の一部でありながら認知度がごく低い、アリューシャン近辺で戦った陸軍航空隊の苦闘。海軍機を誤って撃墜する様子は、読む側にすら緊張を強います。
「敵国から凱旋」捕虜となって米本土に連行された将兵の苦悩と戦い。
「激突の果てに」南太平洋のある夜に起こった、月光とB‐25の対決、そして二人のパイロットの戦後。
「『流星』の名のごとく」報われなかった航空機。部下とともに死ねなかった者への長き報い。
「最強の防空部隊・302空」
「302空の最後」302の二つの戦い。東京の空を守るためいかに戦ったのか。敗戦という現実を受け容れるためいかに戦ったのか。
全編を通じるのは、(八月十五日は終戦記念日ですが)あの日に全てが終わったわけではなかった、ということでしょう。
敗戦でも終わらなかった戦い、敗戦で始まった戦い。
そういったものが存在したこと・存在することを再認識させられます。
小説 ドラゴンクエストVII 1少年、世界を開き (GAME NOVELS)
DQ7ってこんなに面白かったっけ?これが第一の感想です。ゲーム中ではさらっと流れてしまっていたイベントシーンも、そのときの感情や心情の変化を実に上手く表現されています。また、イラストがこのゲームのあたたかいイメージにとてもあっていると思います。
原作とは異なる部分ももちろん多々ありますが、ストーリーは原作以上に面白いと感じました。原作があまり好きではないという人にもぜひ読んでもらいたいです。
金髪のジェニー(ザ・ベスト・オブ・ロジェー・ワーグナー合唱団)
「峠のわが家」を聞きたいと思って購入しましたが、CDをかけてみると、どの曲もどこかで聞き覚えのある懐かしい曲ばかりでした。
学校の音楽の授業で歌った「アニー・ローリー」、「草競馬」、「蛍の光」。「なつかしきケンタッキーのわが家」、「夢路より」は、CMで流れていたな。
「故郷の空」は、だれかさんとだれかさんが麦畑・・・。
「峠のわが家」、「故郷の人々」、「ダニー・ボーイ」など、この曲はこういうタイトルだったんだ・・・なんていう名曲ぞろいです。
故郷を離るる歌~翻訳唱歌集
日本の歌の中には、かなりの数の翻訳歌曲があります。文語調のものなど元々日本の歌かと思うのものもありますが、違和感なく聴けるのは、正しく翻訳の素晴らしさにあるのでしょう。本CDは、改めて、その名歌名唱を楽しめるアルバムです。異色のチェンバロ伴奏も素朴で良いと思います。
ザ・ベスト・オブ・ロジェー・ワーグナー合唱団 イン・デジタル
音楽の時間に聞いたり歌ったりした”懐かしい”曲を再び耳にすることができます。
子供の頃とは違った想いで聞くことになるでしょう。
毎日のように新しい曲が生まれて私達を刺激しますが、口ずさんでいるのは昔覚えた曲のようです。
懐かしく、古く、そして新しい。
良い歌は、何の装飾も必要ない、のですね。