初恋
四角さんは六文銭のメンバーとして昔からのファンでした。四角さんはソロアルバムが初めてだったのですね。六文銭の楽曲よりも落ち着いた、大人の女性の音楽を楽しむことができました。素敵なアルバムだと思います。
おとのば
何から何までいいアルバムです。考えてみれば、原茂さんと橋本良一さんがいないのは残念ですが、『キングサーモンのいる島』のときの六文銭のメインメンバーがいるんですから。それに、大好きなこむろゆいさんが加わって、最高のチームワークによる傑作で大満足です。私ごとですが、小室さんが深夜放送を担当していたときの「ゆい こむろのパパ、おはよう!」のコーナーが大好きでした。
さて、バッキングのサポートメンバーもおかない17曲、67分。ギター2本に4声の「おと」はとても心地よく、昔馴染みのうたも、新しくやって来たうたも、ひとつひとつが心に染み入り、心を和ませてくれます。誰かが突出するわけでなく、どの場面でも4人がみな、そこにいる。嬉しいのです。きっと、練習の手本にされそうな、そんな「あこがれ」もあります。
2009年のベストアルバムに私は選ぶのでしょうが、それでも「六文銭」には違和感があるのです。このアルバムにも収録されている「ゲンシバクダンの歌」を第2回全日本フォークジャンボリーで歌っている六文銭(そのときは「小室等と六文銭」です。たしか、小室のり子さんがメンバーとしてステージに上がっていたと記憶しています)が私の六文銭を知る最初であり、それ以来の六文銭ファンとしては、その後の「新六文銭」もそうでしたが、その違いは小さいけど明らかな気がするのです。今回も「'09」とついていますが、私にとっては、どんなに素晴らしくても六文銭として一緒にするには少しばかり違和感があるのです。
私の極めて個人的な感傷とは無関係に、とにかくいいアルバムです。余計なものがそぎ落とされて、うたと音が、こんなにも力強いものかと感じさせてくれます。なかでも「出発の歌」(「“出発”を“たびだち”と読んでくれる人はほとんどいなくなった」と小室さんがライナーノーツに書いていますが)は、これまでいろいろ聞きましたが最高のものです。
また、素晴らしいアルバムをつくって、「やっぱり、六文銭じゃないよなぁ」と何度も言わせていただきたいと願っています。
母と娘のデュエットソング
おけいさんこと元六文銭の四角佳子とモー娘。の安倍なつみのユニットによる本作は、母親と娘のほのぼのとした絆を歌った歌です。
サウンド的にはシンプルなロックンロールという感じで、モー娘。のファンの世代から、六文銭のファンだった世代まで、広く受け入れられる曲に仕上がっているように思いました。