テレビまんがレコードの殿堂=コロムビア・マスターによる昭和キッズTVシングルス vol.12
私たちおじさん達の子供の頃の懐かしい歌ばかり、しかも、デジタルリマスタリングの高音質。せめて昭和が終わるまで、80年代前半までの分までは出して欲しい。全部買うつもり。
病室のシャボン玉ホリデー―ハナ肇、最期の29日間
医療関係者として終末医療の参考に買いました。そこには付き人というサービス業のプロ根性が垣間見られました。2日持たないと言われた患者を29日間もたせた、いま病院では誰もやってないケアの実践です。がん患者のそばにいる方、いつかはこういうときが来ます。人間の尊厳を保って最後の時を迎えるとはいかに壮絶なものか。逆にいえばいつかは終わる赤ちゃんのオムツ換えと同じく、今しかできないことを楽しめるかどうか。奥さんががんで余命一ヶ月という方に、残り時間を有効にと思いお渡ししたところ、今の私には酷すぎる、と恨めしく受け取られましたが、次の外来のとき、おかげで心の準備ができ、納得のいくまで世話できました、と感謝されました。うれしかなし泣き。
結成50周年 クレイジーキャッツ コンプリートシングルス HARAHORO盤
クレイジーのCDはその高い評価の割りに、手軽で、かつがっちり手ごたえのあるものがこれといってなかったので、あえて「待望の」と冠しても良いでしょう。もちろん後追いの世代ですが、ビートルズにかぶれて、邦楽をバカにしていた中学生に、「これで日本も安心だ」の、開き直ったインパクトは昭和の横丁(ちょうどその頃からそういう景観が、病を得てステージに立てなくなった歌手がいつの間にかいなくなるように姿を消していきました)に連れていかれるような、不思議な気持ちにさせられました。「笑いながら歌ってる!しかも、それがレコードに!」それから三十年、時代はレコードからCDに移り変わりましたが、少しずつ少しずつクレイジーに親しんできました。そして昨日、植木等さんが80歳で逝去され、ハナ肇さんの時以上にクレージーの完結を思い知らされました。