怪物王女(18) (シリウスKC)
前巻からの継続エピソード、突如現れた腐海を舞台とし、汎スペルミア説のSF風背景と魔界の王位継承権争いを扱った『腐海王女』『創世王女』。
主君を失いさ迷う人狼キザイアと王族最強の超能力を持ったフヒト王子、腐海の何かに取りつかれながらも知略を尽くしてライバルを屠らんと画策するギリアム王子が光るエピソードです。
ヒロのクラスメート、新聞部のUMA・怪談大好き少年ブッチーを珍しく主役とした『新説・学怪王女』。学校怪談に古の物を組み合わせたストーリーですが、セーラー服の美少女吸血鬼・嘉村令裡が美味しい所をさらって行きます。
最近やや複雑化した話が多くなってきた本作内ではブッチーのコメディーリリーフ的キャラにも助けられて、恐くも楽しく、少年誌らしい控え目な色香が薫る小品佳作となっています。
最終話は突如S県に現れた巨大なピラミッド内に主人公姫と宿敵シルヴィア一派が囚われる『裁定王女。』
次の巻に続きます。
光永氏の古今東西の怪奇・SFを基にしたストーリーにも流石に少々重複が観られますが、姫を始めとした魅力的なキャラクター達が立っているので彼女達を観ているだけで楽しい段階に入って居ます。
そして改めて良く観ると実に不思議な光永氏独特の絵の魅力もハマると逃れられません。
巻末のオマケ・スピン・オフ漫画『地獄に道連れ! ケルベロッテちゃん'(ハート)』は珍しく本巻の前半2作のキャラクターデザインに苦労した作者の言葉を直截に語るシーンが有り興味深い内容でした。
怪物王女ファンの方には文句無くお薦めですが、初めて読む方用にキャラクターやストーリーの説明頁を設けて頂くと宜しいと思いました。
TVアニメ「怪物王女」オリジナルサウンドトラック
アニメ作品を見て真っ先に思ったのが「サントラ、凄いな・・・」でした。本作の持つ多様な
側面を見事に表現している楽曲群。CDの構成は前半部が作品の根幹でもある『血の眷属、翻弄
され、戦わなければならないさだめ』に関する楽曲で、ゴシック様式的で重厚なストリング
アレンジと力感を帯びたリズムが印象的です。
中盤から後半に掛けてガラッと印象が変わり、作品の持つ『歯切れの良いコミカルな部分と、
宿命ゆえに訪れる心痛な別離』に関する楽曲で、メロディが印象的なピアノソロや、
ブラームスのクラリネット五重奏を髣髴とさせる哀感と叙情溢れる楽曲、フルストレッチで
聴いてみたくなるようなピアノとチェロの、美しい旋律を湛えた楽曲 作品の主題を再構成し
キャラの心理描写や場面の緊迫感を盛り上げる楽曲等がバランスよく収まっており、非常に
聴きやすい構成になっています。勿論『王的血族』『逢魔ヶ恋』も収録されています
欲を言えば、楽曲が非常に優れているので2枚組にして各楽曲をもっとじっくり聴いてみたかった、
というところでしょうか。組曲にアレンジされたオーケストラバージョンが出ないものか、
と願わずにはいられません
ノンスケール豪華版~姫 from「怪物王女」
原作を読んだことはなく、友達から名前を聞いた程度でしか知りませんでした
ある日、Amazonサイト内を徘徊(笑)していたら偶然発見しました
『これ、友達が言ってたヤツだよな〜』ぐらいにしか思っていなかったんですが‥
値段を見てビックリ!!
『安ッ!つか参考価格高ッ!!』
『あ、チェンソー格好良いな』
…という経過があり
いつの間にか購入
買った時は“安さ+チェンソー”につられてましたが
今では結構お気に入りです(笑)
レビューは
あの“何を考えてるかわからない目”が良いですね(よくわからないレビューですいませんm(__)m)
あと全体的に少し細いかな?という印象をうけましたが、むしろ“スリムで不思議な美女にチェンソー”最高です!!!
‥あと最後にショックな事として“チェンソー”が少し曲がっていました
自分だけでしょうか?
跪いて足をお嘗め
予約して買いました。
タイトルの「暗黒天国」は黒アリです。EROTIC HERETICをちょっとテンションあげた感じ、
といったところでしょうか。
「未来のイヴ」のようなアップテンポではありません。
とにかくアリカ様だからこそこのクオリティで歌えたんだろうな、
というか、サビ前部分に滅茶苦茶高い部分があります。(もちろんサビも)
私なら全部裏声じゃないと無理です(苦笑)
「恋する右脳 臆する右脳 つぶせ針の山」など、今回も歌詞はレベルが高いです・・。
気になったのは、いつもよりもカタカナが多いことでしょうか。
多分、ジャケからも判るように、雰囲気を意識しておられたのだと思います。
カップリングの「桃色天国」はジャズ風。
とにかく”甘い”単語がたくさん(笑)近いのは「昭和恋々幻燈館」でしょうか。
あれが歌える方はこれも大丈夫だと思いますよ。
中のお写真もかなり豪華ですので、是非に。
怪物王女(17) (シリウスKC)
久しぶりの怜悧活躍ですね。
最近はお色気担当になり、策敵要員になり、ヒロに対しては、どこが吸血鬼だよ!というほどのデレっぷりで、完全にキャラ崩壊していましたが、リザとの犬猿の仲が完全復活し、人を容赦なく殺す場面もあり、この巻では初期の吸血鬼らしさを取り戻しています。
ストーリーも、この巻は、ピンチと恐怖とシュールな笑いがあり、最近不足していた要素が全て含まれていると思います。
パンチラや下半身丸出しなど、やり過ぎていたお色気シーンも、この巻は太ももの色気だけです。
雰囲気をぶち壊さない為には、このくらいが丁度いいですね。
最近、ぶっ飛んだイレギュラーな話(スターウォーズのパクリとか)でむちゃくちゃに世界観が広がりましたが、この巻は本来のシュールなホラー漫画「怪物王女」です。
個人的には、1巻・2巻・14巻に匹敵するお気に入りの巻です。