『神様のメモ帳』ドラマCD
ドラマCDが出るというので、声がとても気になっていましたが、私的にはそんなに気になりませんでした。
(アリスだけは少し違うかなーとあくまで私は思いましたが)
ストーリーは四巻の事件が起きる前。
サギ師が鳴海を騙して服を買わせてから、事件が始まります。
サギ師の一人が依頼してきたり、相手のやくざがホモだったり、と中身は面白いと思います。
ニート探偵団の暇つぶしのカードゲームの内容や、アリスのデレ?(笑)の部分を見事に気づかないいつもの鳴海など、ニート達のちょっと面白いところもちゃんとあってよかったです。
あ、カッコイイ鳴海もいますよ!!(笑)
あと、アリスの栞付きで今後、神様のメモ帳など本を読む際は使えていいですね!
盆まねき
いかにも富安氏の作品らしく、ほのぼのとした場面、コレは凄い!と言う場面がいくつもあります。児童書の場合、最初の部分で余りに子供じみた場面が続くと入り込めなくて挫折するのですが、展開が意外と早い上に描写も具体的なので大人の私でもスイスイ読めました。
この本の大きな特徴は、児童書としては珍しく「お盆」という行事を通して人の「死」や「戦争」と言うものに真正面から向き合い、生きる事の素晴らしさと死んでいった人々への「思い」を描いていることでしょう。
主人公は「なっちゃん」。田舎のおじいちゃんおばあちゃんの「ホラ話」に一喜一憂して賑やかな「お盆」の日々を過す内15日の夜となった。そして、折から姿を現わした十五夜の満月に導かれ不思議な体験をする。それは・・・戦争で死んでいった、あった事もない叔父さんとの出会いと別れ・・・。
「人間は二回死ぬ。一回目は心臓が止まったとき。二回目はみんなに忘れられたとき・・・」
叔父さんの言ったこの言葉に、お盆に皆が集まり亡くなった人々の事を思って語り合ったり祈ったりする事の「意味」があります・・・。
お話の中でも取りあげられるのですが、巻末には太平洋戦争末期に特攻隊として出撃して帰らぬ人となった、会ったこともない「叔父さん」の思い出や、戦後明らかになった最期の様子も語られます。
そして、叔父さんを「もう一度死なせたくない」という本書執筆の理由や、悲惨な戦争を忘れず、巡り来る夏がいつまでも平和であることを願う言葉で全体が締めくくられます・・・。
戦後65年以上も過ぎて戦争体験の風化が語られる昨今、1959年生まれの作者の、今の内に、忘れない内に書き留めようという熱意が感じられる作品です。子供達への読み聞かせでも良いでしょうし、少学中学年からなら自分でも読めるでしょう。もちろん大人でも・・・。
日本人でも知らない!? 外国人の大疑問
本書は、著者高橋陽子さんが、留学生から聞かれて答えられなかったという、日本語や日本に関する疑問の答えをイラストと共に楽しくまとめた本です。例えば、
【コンビニに行こっとの"と"の意味は?】
【「東京へ行きます」と「東京に行きます」の違いは?】
【けりをつけるの"けり"ってどういう意味なの?】
といった言葉の疑問から、
【なんでお祝いの時お赤飯をたくの?】
【どうして居酒屋ではお通しがでるの?】
そして、
【いつから日本にはウォシュレットがあるの?】
といった、マイナーな疑問も載せられています。私たちが日常使っている日本語や日本の文化を再確認したり、海外の人々は、日本をどう思っているのかということがよく分かる本です。
ただし、英語学習専門会社のアルクから出しているので、外国人の疑問とその答えを、簡単な英語で解説してくれていれば良かったのに・・・と思ってしまいます。この本を読んでも、ただ
「へ〜。なるほど!」
と感心できても、
「よし、このことを英語で日本に来た外国の友達に教えてやろう!」
と簡単になれないところが残念でした!