小室等 BOX
「無題」を除く全曲が白石ありすさんの詞になる『東京』が今までCD化されなかったのが不思議なくらいの名盤です。ファーストがフォークのはまり込んだ、ともすれば限定的な世界を打ち破って、その幅の広さを示したのですが、『東京』は「うた」の世界にどっぷり浸かって、その奥の深さと温かさに出会えるアルバムです。アレンジもとてもよいのですが、その心地よさは、癒すだけではなく、自分なりに今日より明日は少し頑張ってみようかと、ほんわかしたエネルギーを湧かしてくれるのです。かつて、小室さんの奥さんが、上条さんの「出発の歌」は未来が明るく聞こえるが、小室さんのそれは、「でも本当は違うんだよ」というふうに聞こえると冗談をおっしゃってましたが、「出発の歌」以前から『東京』を聞いて、明日を生きる勇気を貰っていました。とにかく、『東京』はリラックスして真面目に向かい合えるとても素敵なアルバムです。
いま 生きているということ
吉田拓郎、井上陽水、泉谷しげると結成した「フォーライフ」レーベル誕生した直後のアルバム。小室さんが詩人・谷川俊太郎さん、鈴木慶一&ムーンライダースと組んだ意欲作です。ムーンライダース武川さんのヴァイオリンがリードする1曲目「へえ そうかい」に始まり、矢野顕子さんのピアノで聞かせる「夏が終わる」(詩が素晴らしい!)、テレビドラマ「高原へいらっしゃい」の主題歌「お早うの朝」、迫力の長編のアルバムタイトルなど、一気に聴かせます。デジタルレコーディングの技術もない時代、タンバリンを投げ上げたり、テープを逆回転させたり、「デンスケ」でエレベーター音をSEで使ったりと、小室さんのアルバムでは異色の音作りに加え、谷川さんの言葉が織りなす深くてきらびやかな世界が炸裂しています。
当時私は中学生。詩の素晴らしさ、それを生かす曲の美しさと、曲を輝かせる編曲の妙味がすごく印象的でした。大学生になってバイトでお金を貯めLPを買い、就職してCDを買いました。単なる「フォークソング」というより、詩+曲+編曲で造り上げる音楽の素晴らしさを教えてくれた一枚。
そういえば当時FM番組で「小室等の音楽夜話」という番組があり、陽水さんがゲスト出演した時の録音テープを聴いていたら小室さんたちの天真爛漫な笑い声を聞いた私の祖母(もちろんどんな人かは知らない)が「この人たちの笑い声は、すごく優しい人たちだと思う」といっていたのを今でも覚えています。
★5つのレビューがなかったのが不満で、思わずレビューを書いてしまいました。
大集合! 青春のフォークソング [DVD]
凄い選曲だ、凄すぎる。
山谷ブルースにはチャンピョンをもってきて、ボディにしみる。
チューリップのアップリケにオリビアを聴きながらを連続したら
脳天ふらふら。
山崎ハコにダカーポが同じディスクに、、、ほぼ昇天。
コアでディープなマニアも押さえつつ、青春の甘酸っぱさに
涙できる思い出カラオケ要員も満載。
封印したはずの、長髪時代に思いをはせながら
皆で酒の肴にしたい感涙の逸品である。
小室等 音楽活動50周年ライブ~復興~<実況録音盤>
とにかく元気な小室さんが此処にいる!鬼才、天才の音楽家に囲まれその音楽は優しく、深く、そして力強く心を掴む
。小室等=フォークが過去の呼び名と思いたくなるほどその音楽は飛翔し続けているようだ。
「復興」と題され、震災復興と思いきや一人一人、誰もが生きてゆくなかでの「復興」は出来ると歌いかける。
心の優しい音楽家にしかできない語りかけをこれからも続けて欲しい。
聞き終えた後に残ったものは感動と勇気と元気であった。
小室さん、ありがとう!
小室等 スタジオライブ&インタビュー ROOTS MUSIC DVD COLLECTION Vol.19
40周年ライブを見逃しました。
遠い世界には、40年ほど前に聞いたとも思えないほど、鮮明に覚えています。
「遠い世界に旅に出ようか、それとも赤い風船にのって、、、」
ある時代を築いた曲ですが、現代でも生かすことができるような気がします。
ゲストも多才な人たちなので、必見です。