華和家の四姉妹(1) (モーニングKC)
柴門ふみが久しぶりに講談社系に帰って描くモテナイ四姉妹の物語です。四姉妹と言えば『若草物語』とか名作に時々出てきたりもしますが、1巻を読む限りでは姉妹である必要はなかったようにも思います。もっともこの母親から出てきた四姉妹、という設定に意味があるのかもしれません。とすれば、やはり柴門ふみのマンガにはボーダーラインが欠かせないのかもしれません。
華和家の四姉妹(3) (モーニングKC)
雑誌連載9回分が収められていますが、ほぼ前半はどこまでいっても妙ちきりんな父親と母親の話で、後半は四女・うめの恋愛(?)話となっています。前半の突然さは、ふーみん作品の真骨頂といったところでしょうか。でも結局通り一遍の解釈で終わりを告げてしまいます。後半はうめの話なので、四姉妹の影は薄くなってしまいます。
どうも女性4人(あるいは母親を含めて5人)を1つの話に詰め込みすぎた感じもあるのかもしれません。1人1人だけで十分1つの作品にできる力をふーみんは持っていたのではないかと思うのですが。
華和家の四姉妹(2) (モーニングKC)
第1巻を読んだ時に、何が変と言って母親が一番変と思いましたが、この第2巻にはその母親がほとんど出てきません。あくまでも四姉妹のそれぞれが描かれていて、これなら何も姉妹の話にするほどでもないではないかと思えるくらい、独立した話になっています。
と思っていたら、後半話はあらぬ方向へ行きそうです。これで2ヶ月後には第3巻を出すだなんて、まるで次を読ませようという策略のようです。
そうしないと読んでもらえない、という程度のマンガなのかもしれませんが。
華和家の四姉妹 DVD-BOX
四姉妹、吉瀬美智子さん・観月ありささん・貫地谷しほりさん・川島海荷さんの人選は抜群でしたね。姉妹それぞれに絡む男性陣も良く考えられていました。トラブルメーカーである観月さん演じる次女の竹美、肉親にこんな人が居たら心強いですねぇ〜。現代風ホームドラマとしては、良い出来だったのでは。
華和家の四姉妹(4) (モーニングKC)
家族崩壊はさらに姉妹崩壊へと話が進んでいくようですが、もともとこの四姉妹は姉妹の体裁をした柴門マンガのステロタイプな女性たちですから、崩壊も何もあったものではないとも言えます。
それにしてもフーミンは正三郎のような男性が好きなのか、いつもいつも出してきますね。もう少し違った展開があるものか、次巻を楽しみにといったところでしょうか。