ベスト・オブ・ベスト 吉田拓郎 Vol.2 DQCL-2003
1 おきざりにした悲しみは
2 金曜日の朝
3 伽草子
4 ビートルズが教えてくれた
5 シンシア
6 制服
7 蒼い夏
8 人生を語らず
9 襟裳岬
10 マーク Ii '73(Live)
11 こうき心 '73(Live)
12 落陽(Live)
以上、収録曲です。
落陽 [VHS]
日活映画会社を倒産に追い込んだ映画と言われているが、今見ると悪くない。
甘粕正彦をモデルにしたような主人公が旧満州で活躍する。
杜月笙や石原莞爾など実名と山見(里見)など仮名の人物もある。
ただ満州国という歴史的国家が、実は日本の傀儡だったことを知る人には
興味深い映画である。
アヘンに日本軍がどうかかわったを描いたことが、この映画の命取りになった可能性がある。
しかし中国観光映画として見ると、ロケの素晴らしさや音楽で価値高い映画と思う。
落陽
遠い昔、学生の頃に拓郎に聞き入っていた頃、あの、サバサバとした
歌や、はきすてるような強い歌そして淡々として冷たそうな、それで
いて胸にグットくる歌を聴いて若い時がゆっくりと流れていた。
私の音楽との出会いはフォーク、エレキギターの絶頂時代。
もちろん吉田拓郎とベンチャーズ(寺内タケシではない。残念!)。
(もう一つ、美空ひばりもしっかりと知っている...切腹!)
ライブの洛陽は青春時代の大人社会への不安の中で力強く、不安をか
きけすような力強さにひかれて聞いていた。
ちょっと前に、テレビのドラマかドキュメンタリーか思い出せないが
ラストシーンで海沿いを走る列車を背景にこの曲が流れていた。
ゆるやかなカーブの海岸線を先頭列車両に引っぱられるように寂しげ
に、不安げに、またこれをかきけすように淡々と走ってゆく列車。
なんと味わいのある...。
ライブのイメージしかなかったが、何かひさしぶりに静かにいい曲を
心で聴けたと思った。
ライブのにぎやかさを脱ぎ捨てるとこんなにいい歌詞、曲、歌声だっ
たのか。
耳の奥で感じる景色は最初のあの時からは明らかに変わっていた。
はてしない旅、何処に向かうのか分からない、決まってもいない。
手の中でふれば、また振り出しに戻る旅にひがしずんでゆく. . .。
感動めいた気持ちに今、同じこの曲で再び味あわせてもらっている。
あれからウン10年もたつのに. . . 。