火垂るの墓 (徳間アニメ絵本)
外見上は子供向けの絵本ですが、「火垂るの墓」ファンの方なら、大人でも十分楽しめます。少ないページ数ながら、全てのエピソードに触れていて、映画の感動をそのまま体験できます。また、絵が大きく、サントラ版CDを聞きながら読むと、映画とはひと味違った「火垂るの墓」を体験できます。漢字にふりがなが振ってあるので、子どもにも読ませたい1冊です。
火垂るの墓
購入当初、「サウンドトラック集」と銘打たれていたので、
純粋な楽曲だけが入っていると思っていました。
しかし聞いてみると、映画版の内容をCD向けに収録したもので、
いわゆるドラマCDです。声優の声も音楽も、ビデオと比べ物に
ならない位、身近で、リアルに迫ってきます。
作品を「音楽面からも楽しませたい」と言う趣向ですが、
純粋に曲だけが入ったものが欲しい人とは、好みが別れそうです。
サクマ式ドロップ 復刻版
DVD(火垂るの墓)を購入して、この[サクマ式ドロップス]を知りました。
随分と古い(失礼)会社が作ってたんですね、昭和25年生まれの私達の時代
には甘いものは少なく、たまの学校給食はこっぺパンとヒジキと脱脂粉乳が唯一
のご馳走でした。
この商品(サクマ式ドロップス)には当時の貧しかった時代を彷彿させる味が
あります・・・・特に(・・・式・・・・・)はレトロで気に入りました。
友人に上げたらすごく気に入って「食べずにTV台に飾って置くよ!」・・・・
先日行ったら、封印破れていました^^「やはり、食べたんですね」^^:
お勧め商品です。
火垂るの墓 [VHS]
戦争によってもたらされる悲劇に、
何より2人の生きる姿の中にある人間というものの悲劇性に、心が痛くなりました。
清太の親戚のおばさんの家を出ていくという行動は、決して賢明なものではなかったと思います。正しいかどうかでいえば正しくはなかったでしょう。
ただ、あの状況下の中で、清太が清太なりに、懸命に悩み抜き出した答えだったことは言うまでもなく、それは私利私欲ではなく、自分達だけの城というものの中に光を見つけた(ような気がした)からという、ただ妹を救いたい、幸せになれるはずだと信じての行動です。
結果的にその生活は失敗し、唯一の糧だった妹は死に、自分も果てます。
反社会的な行動を肯定したいわけではありません。
かといって、私は清太を責めるのは違うと思いますし、2人の生き方にこれ以上のものを求めたり、理屈をぶつけるのは意味のないことではないでしょうか。
亡霊として現れる彼を見ると、彼自身が一番無念だったんじゃないかと想像します。今も戦争を、そして自分を許せないのかもしれません。それを思うとたまらないものがあります。
彼には導いてくれるような助けや支えが、あるいは時間や経験が必要でした。本来それは与えられるはずだったと思います。そんなに完璧に生きられる人はいません。
これは戦争の悲劇や記録よりも、むしろ“戦時中においてこの2人がどのように生きたか”というところに焦点をあてた作品であり、そこに本質があると思います。
それはもう否応ないものとして、ひとつのケースとして描かれたものだと思います。
幼い兄妹がどれほどのものを背負わなければならなかったのか、追いかけて叶わなかったもの、清太にとっての節子、節子にとっての清太、人間の脆さ、弱さ。
それでも、悲劇の中にもたしかにあった一瞬の至福の美しさ、ひたむきさ、あたたかさ、家族の思い出。
2人の姿を通して見せる人間物語に、この作品の素晴らしさがあると思います。