バーバー吉野 スペシャル・エディション [DVD]
日常的な話でありながらも、どことなくファンタジーの雰囲気を醸し出している作品です。
かもめ食堂からの流れで女性の視聴者が多いと思うのですが
性に目覚め始める男の子の心境を描いているシーンが多く、男性が見た方が楽しめると思います。
その辺はおっぱいバレー(最近の作品ですが)に通ずるものがあります。
僕は中学校の3年間、校則で全員坊主でした。
だから吉野刈りに不満を持ち始めた彼らの気持ちが痛いほどに解りました。
規制される子供の気持ち、規制する大人の気持ちなど、考えさせられるところもあります。
そういう意味では、年頃のお子さんをお持ちの親御さんにもおすすめかな?
特別盛り上がるお話ではないのですが、子役の演技、もたいさんのキャラクター、全体のレトロな雰囲気など
見ていて心温まるのはかもめ食堂に通ずるものがあると思います。
月の光、シシリエンヌ・ヴァリエ~ハープ・リサイタル
6年ぶりに新装なったデッカ・ベスト100シリーズから満を持しての、日本を代表するハープ奏者による、ハープの響きの華麗さ・豊かさを心ゆくまで堪能できる傑作の再登場です。タイトルからライヴを連想するかもしれませんが、94年スイスでのスタジオ録音で、音質は文句なく素晴らしい。「月の光」のように元来はピアノの曲もありますが、純粋にハープのために書かれた曲を中心に構成され、ハープの音色で心休まるひとときを過ごしたい人には絶対にお薦めの1枚です。18世紀〜20世紀の3世紀にわたる作曲家の曲を選んだ多彩な構成で、古典の作品が典雅であることはもちろん、20世紀の作曲家の作品も聞きにくさは微塵もなく、思わぬ作曲家や佳曲を発見できることも本作の魅力の一部になっています。入手しやすくなっているこの機会に、是非多くの人にハープならではの奥深い音世界に酔いしれてほしいですね。
FUZZ: THE SOUND THAT REVOLUTIONIZED THE WORLD(ファズ:世界を変えた音)(初回限定1000部) [DVD+BOOK]
タイトルのFUZZに限らず、コンプやワウ・ディレイなどの開発者達のインタビューと、ダイナソーJrやジョンスペンサーなど、GEEkなアーティストのインタビューで構成。
楽器好きにはたまらない内容。
しかし、感動等はないので「マニアックなドキュメンタリー」として消化してください。
メーカーの立場から「ネット上の掲示板論争」や「イーベイでのプレミア取引」への言及など、ロックミュージックだけには括れない話題が注目です。
そしてエレハモの比率が高いのでファンは必見。
華麗なるハープ名演集
他のCDにでてない吉野さんの演奏が聞きたくて買ったので、そこは期待通りで大満足。しかしカップリングの人の演奏がよくない。4番で「編曲が陳腐だよね~」と不満に思い始め、きらきら星はもう最低。余計な音ががんがん鳴り響くし、いやーな金属音も何度も聞こえてきます。完全に選曲ミスでしょう。日本のハープ界の大御所だっていうならこんなの公に出すなよな・・・。吉野さんの演奏だけにしてくれれば星5つだったんですけどねぇ。
バッハ:パルティータ第1番他
DSDリマスタリング/ルビジウム・カッティングされる前の旧盤のときから、バッハの鍵盤楽器をハープで演奏する組合せの斬新さとハープの典雅な響きでお気に入りだった作品。ただし、旧盤はマイクが拾った演奏時のノイズが耳につく箇所が多かった。それに対し、本作品ではそのようなノイズはパルティータ第1番終盤等に少々残っているけれども、全体を通じてほとんど気にならない。ハープの美しい音がより前面に出て、ハープの弦の振動を伝える温かい空気の質感が伝わってくる。ハープの作品としても一級だし、バッハの鍵盤作品の最も優しい入り口の一つだとも思う。と言って本作は決して底が浅い作品ではない。イギリス組曲第2番はグールドやアルゲリッチのピアノの名演があるから、それらと聴き比べるのも楽しいし、小難しいことを考えずにハープの音色に聞き惚れるもよし、本作をきっかけにしてバッハの音楽の玄妙さに心撃たれるもよし。多様な楽しみ方ができるお薦めの作品です。