福音書とユダヤ教―比較研究の手引き
これまでのユダヤ教とキリスト教の比較研究は、一方が他方に学ぶというよりは、欠点を探し攻撃するという意図でなされてきた。そうした研究史からすると、本書は二つの宗教指導者が協力し合い、また実際に行った様々な対話の成果を生かしたものであるため、とても画期的なものと言えるだろう。ラビ・マイケル・ヒルトンとカトリック司祭マーシャルの共同研究の成果が本書である。
叙述からもわかるように、二つの宗教の扱い方は公平であり、貶下的な語り口は一切しておらず、むしろそうした語り口を強く警戒している。二つの宗教の読者にも届くような、よく配慮された語り口に好感が持てる。
今日、信仰を異にする人々の間で行われている運動は揺籃期にある。本書が1988年に世に出た当時もユダヤ教とキリスト教との間で真剣な対話を行っている人は少なかった。その事情は最近の日本でも変わらないと思う。私の属するプロテスタント教会に関する限り、礼拝説教では相変わらず聖書のユダヤ教を貶下的に語る説教者がいるし、信徒にもユダヤ人を「キリストを受け入れないかわいそうな人たち」と見る向きがある。イエス時代のユダヤ教理解を助ける多くの文献が出ているけれども、適切な理解を持とうという人はまだまだ少ないという印象が否めない。
本書は7つのテーマ(重要な戒め、会堂、たとえ話、穴に落ちた牛、安息日、離婚、罪の赦し)について、福音書とラビ文献の該当箇所を比較し、共通点や類似点と異なる点を探っていく。また、相互理解を阻む要因についてもその都度指摘し、読者の側にある偏見や臆断についても言及する。だから、本書では福音書とラビ文献のテキストを研究するに際して、キリスト者とユダヤ教徒が対話をするための場において、両方の共同体にかかわる諸問題に対するそれぞれの反応がどのようであるかも述べている。
ページの上部には小見出しがついており、今、何を学んでおり、どこのテクストを参照しているのかが一目瞭然にわかるように配慮されている。ユダヤ教の用語は文中で簡潔に説明されるだけでなく、巻末にもまとめられている。
「二人または三人がわたしの名によって集まるところには、わたしもその中にいるのである」というマタイ福音書18章20節を読んだ後に、ミシュナー「アボット」篇3・2の言葉に接すると驚きを禁じ得ない。
「もし二人が一緒に座るならば、彼らの中にはトーラーの言葉があり、彼らの中には神の霊が宿る」。
本書が二つの宗教間の理解促進と対話のために多くの人に用いられればと思う。
エマージェント
音はドリームシアター+デレクシュニリアンのソロアルバムの風情。
<参加メンバー>
ショーンマローン =ベース
ジェイソンゴーベル =ギター
スティーブハケット =ギター
ポールマスビダール =ギター
ショーンラインハルト =ドラム
ビルブラッフォード =ドラム
というつわものがゲスト参加の気合いの一枚。
ややメタリックなプログレスタイル。10点中8点。
BRAVE合金30 闘士ゴーディアン ゴーディアン 通常版
この作品をリアルタイムで見ていた人はきっと欲しくなるはず。
写真を見ていただければわかると思うが、デザインは現在のロボットものと比較
して決して洗練されていない。
ここでひとつそれを覆すエピソードがある。
この作品、全73話放映されている。長いと感じないだろうか?
もともとはここまで長く放映されるはずではなかったがこの主役メカの玩具が
大好評で気をよくしたスポンサーの玩具メーカーが延長を求めこの長さになった
という。
また、本作にはさまざまな形や立場で現在の名作アニメに携わっているスタッフ
が関わっておりたとえばアムロ・レイで有名な声優さんやマクロスで有名なメカ
ニックデザイナーなど数え上げればきりがない。
前置きはこのぐらいにして本玩具の話になるが作中では現在のアニメでは比較
にならないほどなかなか大雑把な作画であり、そんな間接の曲がり方はないだろ
とつっこみたくなるシーン満載であったのに対してこの完成品は原作の雰囲気を
壊さないで原作以上の格好のよさや物理的に十分納得できる稼動範囲の再現を成し
得ている。
ただ問題がないわけではない。
問題点
1 ガービン(もっとも大きい青いやつ)が完成形でその下のデリンガー
(中くらいの赤いやつ)とその下のプロテッサー(最小のロボット形態)
の造形の再現度および可動範囲はガービンのためにその他がすべて犠牲にされ
ている。
2 強度に問題がある。
総評としては全体として原作を知っている人、例が少ないマトリョーシカ構造の
ロボットで遊んでみたい人にはお勧めだが、ガービン以外の形態に思いいれが
あるファンは物足りないかもしれない。
その他オプションとして装備品がすべてセットされているのはすばらしい。
ゴーディアン・ノット
元々CYNICのFOCUSが大好きだったんだけど、アルバム一枚で解散。
こんなバンド他に無いものかと思っていて、出会ったのがこのバンド(プロジェクト?)
帯には「これぞまさにCYNIC 2!」と書かれていたけど、主導してるのはベーシストだしな〜
と疑いつつ購入。
聴いてみればまさにその通りの内容に感動!
オールインストでCYNICよりは、ジャズっぽく(ジャズはよくわかりませんが・・)
デスメタルな部分を抜いたような聴きやすい作品。
私は聴いて、ゲーム音楽みたいだなーとおもいました。
このアルバムは、ギターはメタリックなサウンドでHR/HMファンには一番聴きやすいかな。
CYNICを彷彿とさせる曲や、民族音楽のような曲、
ドリームシアターのジョンマイアングとスティック(弦が10本程張られたタッピング楽器)で競演した曲、
バッハの曲をスティックで聴かせる曲、
などバラエティー豊かな構成です。
私一番のお気に入りは8曲目の「RIVERS DANCING」で、RPGゲームの戦闘シーンの様な曲です。
各々の楽器がソロをまわしているだけのようなインストは好きでは無いですが、この作品は曲の構成で聴かせていて好きですねー。
CYNICが好きだという人や、ゲーム音楽好きの人にお勧めしたいですね。
このバンドを主導するショーン・マローンはベース、スティック奏者で
大学で教鞭を振るい、音楽理論の本を執筆するすごい人。
闘士ゴーディアン DVD-BOX 2
遂に、守り通してきたビクトールタウンが、マドクターの手中に落ちてしまう。
行き場の無くなった人々は、秘密裏に製作された都市「サントーレ」へ移住し、ビクトールタウン奪回の為に戦う。
一方、ビクトールタウンを手中に収めたマドクターは、各幹部マドック(トンマドック、ナンマドック等、名前が安直)に四方の門を固めさせた。
その直後、エリアスに「ビクトールタウンの秘密」解明の任務が課せられた。
ゴーディアンとマドクターの攻防が続き、遂に「ビクトールタウンの秘密」が解かれる事に。
そして、ドグマ大帝統の口癖でもあった「太陽のすかし」とは何かが明らかになる。
中盤を迎え、内容もかなり面白く展開します。
マドクターの手引きとは知らず、内紛を起こしてしまう市民たち。
その隙に、ビクトールタウンはマドクターに奪われてしまう。
そんな過去を背負った人たちは、サントーレでも迫害を受けてしまったり等、細かな展開が良かったです。
そして、ダイゴの親友となった「オカモト竜馬」も軍師として活躍。
(しかしその竜馬にも、悲しい過去が・・・。)
かなり盛り上がる中盤です。
そんな中、急にロボットのデザインが、ポピーのおもちゃ風に変更されてしまいます。
また、作画レベルもイマイチで、全て外注(恐らく海外)へ出されていた様です。
(デザインの変更も、スポンサー側の要望だけでなく、作画陣のレベルに合わせたものと思われます。)
次回作「黄金戦士ゴールドライタン」では落ち着いた作画レベルだったので、それだけは本当に残念でした。