貧乏サヴァラン (ちくま文庫)
東京、淡島にひとりで住まうマリアのご馳走は、ダイヤ氷。慎重にいれたリプトンのティーバッグ。ウェファース。英国のビスケット。卵料理に、薔薇の砂糖菓子。
独特の美意識と味覚によって選び抜かれた、目にも舌にもおいしいものたちが、次から次へ登場する。
読んでいるとおなかがすく…というよりも、何か恍惚としてくる。
王女の部屋の前に立って、その豪奢な調度品を見せてもらっているみたいだ。
料理と食べものについて書かれているのに、美と人生について読んでいるような心もちがする、ふしぎな随筆集。
Panty&Stocking with Garterbelt パンティ&ストッキング PMフィギュア 全2種セット
去年くらいに出来が良いと話題になった初音ミクを出したSEGAのプレミアムフィギュアシリーズの商品です。
プライズの質を一気に引き上げたブランドだけに今回のパンストもそれなりの品質は保っている。
実際に買って見て良かった所は・・・
大きい・・・1/8スケール。標準的な美少女フィギュアサイズです。小ささを感じさせず置く場所もそれ程取らないので飾りやすい。
台座・・・・あらかじめ足が台座にネジ止め固定。箱から出してすぐ飾れます。
全体・・・・堂々としたモデル立ち。ビシッと決まっていて見栄えが良い。
パンティの顔・アニメの特徴を良く捉えたニヤリ顔。パンティはどの角度から見ても破綻はない。アイプリも綺麗でズレもない。ブルーのアイシャドーが効いて目元涼やか。
ストッキングの顔・お澄まし顔、相手を見下すような視線。若干、顎が丸いので角度によっておデブに見える・・らしいと言えばらしいのですが。
髪・・・パンティにはイエローの下地にオレンジのグラデ。ストッキングのブルー部分はパール塗装。塗りむらや修正も無く綺麗な仕上がりです。
スカート・・フリル部分は三重に分割。手抜き感は無い。あと、短めのスカートですが意外とガードが固いです。
気になった所は・・・
もみあげが無い。アニメでは短く刈り込んでいるが全く無い訳ではなかったので・・塗って欲しかった。
ストッキングの顔が角度限定っぽい。顎を引いたポーズなので顎から喉のラインにシャープさが足りていない。
首と頭を別パーツにしていれば解決していたと思うが・・この辺がプライズの限界でしょうか?
森茉莉―贅沢貧乏暮らし
私物などの写真は貴重で美しく、著者の文章も茉莉ファンにありがちな自分語りが抑えられてて好感がもてます。
再現料理も、少々プロ臭すぎ、美しすぎるところをのぞけばほぼ満足。
ただ一つ、茉莉の料理文章の原点、象徴ともいえる、茉莉ファンにはもっともチェックの厳しいであろうある料理の調理法に(ファンなら)すぐわかる大きな間違いがあって、これだけはちょっと残念なものがありました。
贅沢貧乏 (講談社文芸文庫―現代日本のエッセイ)
一人になりたいときに手に取りたくなる本というのがあって、森茉莉のエッセイもそのひとつ。
ただの少女趣味やナルシズムにおぼれない、スケールの大きさと上質のユーモア、男性的ともいえるような鋭い感性、森茉莉の中にはあきらかに父親、鴎外から受け継がれた暖かなものが息づいているからだろう。
小説よりも、むしろエッセイのほうにその感性の鋭さは輝いていて、それは誰にも真似の出来ない、飛び切り贅沢な森茉莉の世界なのである。