ザ・インタープリター ランキング!

ザ・インタープリター ザ・ナック

かっこいい!とにかくかっこいい!ソウルジャズ好きなら押さえたい一枚。
ジャズ、ブルース、ソウル、R&B、混ぜた上で出て来た粋なグルーヴの集大成。
ジャケットがカッコいいんだ又。是非是非お薦め! ザ・ナック 関連情報

ザ・インタープリター ザ・インタープリター [DVD]


映画はアフリカ・マトボ共和国(架空)から始まります。
『ブラッド・ダイヤモンド』で見た少年兵がここでも登場し、サッカー場の廃墟で手作りのボールで遊んでいる少年達が、
シルビア(ニコール・キッドマン)の兄サイモンと恋人を射殺するシーンなのですが、流石にショッキング。

 そして一方、N.Y国連本部で同時通訳を務めるシルビア(ニコール・キッドマン)は、
ある日偶然マトボ大統領のズワー二暗殺を知ってしまう。知らせを受けた当局は、シークレット・サービスの
トビン・ケラー(ショーン・ペン)を担当に差し向ける。しかし、トビンは彼女の言葉に疑問を感じ、
彼女の怪しげな行動を探る。 

 この妻を交通事故で失ったばかりのシークレット・サービスを、ショーン・ペンが熱演している。
酔った勢いでバーから自宅に電話するケビン。誰も居ないはずの自宅。受話器から聞こえてくるのは、生前の妻の留守を告げる声。
そのダイヤルに2度もコールするケビンの悲痛な表情が胸に迫る。ミスティック・リバーを彷彿とさせる渋い演技。
あのハスキーな声と相まって、アルパチーノ2世と言った感もある。
 あくまでサスペンスなので、ストーリーのネタバレを避けたいが、ラストのセントラルパークのシークエンスで、
トビンとシルビアの別れのシーンが良い。僅かな希望を残しつつアメリカを去るニコールの後姿に、
静かにアフリカン・ミュージックがフェイド・インすると、カメラはユックリとパーンして、N.Yの摩天楼郡をなめて行く。
ワイド画面に白く輝く国連本部ビルが映し出される。しかし、その先には、過ってそこにあった二棟の巨大なビルは無い・・・。

 銃声が響き、何も聞こえなかった。
 だが、人間の言葉は他の物音とは違っていた。
 それは、他の物音に勝る力を持っていた。
 叫び声ではなく、小さな声だとしても。
 かすかな声でも、銃声に勝るのだ。
 それが、真実を語る時は・・・。

 この言葉は、映画のラスト近くに出てくるある書物の一節なのだが、この数行に、
『シドニー・ポラック』監督の伝えたかったメッセージと、ここ数年制作された幾つもの映画のテーマがクロスしている。
主人公のニコール演じるシルビアの職業はタイトル通りインタープリター(=同時通訳)なのだが、
彼女とシークレット・サービスのケラー(ショーン・ペン)が、このテーマを2時間かけて翻訳してくれます。
ちょっと複雑で難解な点もありますが、DVDの特性を活かしつつ、じっくりと鑑賞頂きたいものです。
『ミュンヘン』 『バベル』 『ブラッド・ダイヤモンド』を観て感動された貴方に、ぜひぜひのお薦めの一本。 
ザ・インタープリター [DVD] 関連情報

ザ・インタープリター ザ・インタープリター [DVD]

役柄に関わらず、まるで隠し持った鋭利な刃物を時折チラつかせているような
ギラギラした演技の印象が強く、反体制派っぽいイメージのペンが見事に体制側に転身し、
心の内に悲しみを秘めたまま、正義的に捜査に奔走している姿は新鮮です。

観た者を悩ませるような社会性の強い問題作に関心を示し、
純娯楽系作品を斬って捨てるペンにしては珍しく娯楽的なテーマかとも思われましたが、
いざ、観てみれば、サスペンス要素自体が強く前面に押し出されてはいるものの、
娯楽要素のみに止まらず、他の出演作同様、観る者へのメッセージを含む作品であるのは相変わらずペンらしい。
その「罪を犯した者を許すか否か、またそれに伴う遺族への救い」というテーマが、
ある意味「デットマン・ウォーキング」のメッセージにも繋がるメッセージであるのは興味深い。

もちろんニコールの美しさにも敬服。
静かに燃えるペンと対照的な、その燃え盛る激情にニコールの美しさがよく映えます。
先の展開を予測しよう、しようとして観れば、展開がある程度察しがつく人も、
中にはいるかもしれないが、そこは特に大した問題じゃないし、本題じゃない。
ペンとニコールの持つ圧倒的な演技力、華、そしてこの作品のもつメッセージ性、これらの要素だけでまず、見る価値があります。







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ザ・インタープリター ザ・インタープリター (徳間文庫)

昨年、ニコール・キッドマンとショーン・ペンの共演で公開された、同名のサスペンス映画の原作です。

アフリカの動乱の国の虐殺問題を議論する国連を舞台に、過去を失った(消した)通訳の女性と、妻を失ったシークレット・サービスが、その「悲しみ」故に結びつき、「悲しみ」からの脱却を果たそうとする物語です。
サスペンスの裏に「悲しみ」を抱えた二人の人間ドラマが的確に描き出されています。
そんなに長い小説でもないし、会話文のウェイトも高いので、一気に読みきれます。 ザ・インタープリター (徳間文庫) 関連情報

ザ・インタープリター ザ・インタープリター

ニコール・キッドマン、ショーン・ペン共演の同名映画の原作ですが、良く知られているように、中身は多くの点で異なります。同時通訳の女性主人公が偶然聞いた話から、おもにニューヨークで事件が展開するという点が共通はしています。しかし、映画の方のニコール・キッドマンが、アフリカ育ちで国連で仕事をしているのに対して、こちらの原作本の主人公はヨーロッパ育ちで、ニューヨークでは派遣されて企業のために働いています。また映画は暗殺計画がストーリーの中心ですが、この原作にはその要素はなく、一方で恋愛の要素が大きくなっています。ただ、両方とも、主人公の女性がそれぞれ通訳としての使命感を持っている、と言う点では、映画のニコール・キッドマンの態度にある清々とした面は、本の主人公にもイメージがダブってきます。また一方、この本のほうでは、作者が同時通訳者であっただけに、ヨーロッパ人の同時通訳者の言葉(言語)に対する感性ということが大きな特徴となっています。フランス語、ドイツ語などヨーロッパの言語に興味のある人にとっては星4つ、さらに通訳を目指している方にならば星5つに値する本です。 ザ・インタープリター 関連情報




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