ついに最終巻となった小説版二人のエルダー。PSPやPC版では母の心の病と千早の苦しみについて割と詳しい説明がなかったように感じましたが、本作ではその部分も含め母との関係を修復するまでの彼の想いが丁寧に描かれています。この巻を読めばかつては不登校になってしまった千早に対するイメージも変わってくるでしょう。他にも実家に赴き自分の問題と向き合うことを決めた薫子や、PC,PSP版にはなかった千早と父との対話。千早と家族の問題は少しほろ苦い結末を迎えますが、だからこそ彼のつかんできたものがみてとれます。それぞれが自身の成長とともに自らの抱えていたものに決着をつけそして未来を見据え歩いていく。文句のない終わり方だったのですが、欲張りな私としては、彼らの歩いていく未来についても見てみたいというのが正直な感想です。嵐の中を抜けた主人公たちが今度はどんな風に歩んでいくのか、また大きな成長を遂げた主人公たちの新しい活躍を少しで良いからみてみたい。よってPCでもPSPでも小説でも良いからぜひとも二人のエルダーの後日談を見てみたいです。
超人気ソフト、"処女はお姉さまに恋してる"(おとめはボクにこいしてる)の完全新作CDドラマが遂に出る!
CD
ジャケットに見慣れぬ人がいますが、この人は桜井夏央さんといい、
ジャケットで主人公より扱いが大きい御門まりやの陸上部の後輩さんだそうです。
今まで語られなかった9月の物語。おとボクファンは買いです(などと言わなくても皆さん買いますよね?)
正直読むのにドキドキを抑えらず、ずっとドキドキしたまま読みました。
この作品の原作は私の人生観をひっくり返してくれた超大作です。
(PS2ソフト「
乙女はお姉さまに恋してる」及びPCゲーム「処女はお姉さまに恋してる」参照)
(アニメ版「
乙女はお姉さまに恋してる」とは内容が続いておりません。)
この著書の中身は章ごとに短編集になっています。
タイトル自体は同人サークル「
八王子パルサー」の「櫻の園のエトワール」からそのままとっており、一部の章は同人で発行されたものの加筆・修正作品になっています。同人といっても、原作を書かれた「嵩夜あや」さん本人によるものなので、正規のアフターストーリーと言えると思います。
読むに当たって留意点として、
・前書きはあるものの、原作をプレイしていないと世界観の把握が少し難しいと思います。
・基本的にアフターストーリーですから、新キャラクター以外のあまり細かい説明はありません。
しかしながら本当にとてもとても良かったです。
読みながら名シーンの思い出したり、作中でも涙を禁じえない部分もありました。
おとボクファンには是非手に取っていただきたい一冊だと思います。
最後に
キャラメルBOX様および、嵩夜あやさんのり太さん。そしてすべての
スタッフとファンの皆様に感謝いたします。
この作品を読ませていただけた事を心から感謝いたします。