ボラット 栄光ナル国家
カザフスタンのためのアメリカ文化学習 (2006) 監督:ラリー・チャールズ 主演:サシャ・バロン・コーエン
えらく笑えると評判だし 各国で 1位を記録したという事で購入。 期待しすぎたか・・・ ワールド・ワイドな笑いと言われればソレまでだが 日本人の笑いのツボからは少し外れているかもしれません。 勿論 イギリスやアメリカのコメディやジョークを理解し こよなく愛す方々は別として。 まず ユダヤ人を差別、 批判するジョークが分からない。 日本ではユダヤ人を忌み嫌う感覚がないので そこが笑うポイントには なりえない。 下品な冗談も多いが 直接的過ぎるのが反応を分けるところだろう。 基本 下ネタは嫌いではないが 近親ネタや男の裸には笑えない。 スマン。 主人公のボラットは悪気はないし 天然系なんだろうとは思うが 普通に毒吐き過ぎで 自己中な振る舞いが少々キツイ。 相棒の おデブちゃんは芋洗坂係長にしか見えない。 係長のシコ × 2 シーンや全裸は見たくなかった (笑) はっきり言って 私の中で大爆笑は ありませんでしたね。 クスッ、 程度の笑いがチョコチョコ。 しかし 私は何の知識もなく鑑賞したのですが 怖いもの知らずというか 批判上等! 的な笑いは アメリカのソレではなく イギリス寄りな感じがしました。 お国柄や環境、 文化の違いから起こる笑いには素直に笑えますね。 ”味覚” とか ”笑いのセンス” というのは人それぞれなんで 各自の評価でイイと思うし 誰が正しいなんてナイと思います。 ボラットが勉強の為にアメリカに来て いろんな事を学習しながら テレビで観たパメラ・アンダーソンに会うためにカリフォルニアへ向かう。 ロード・ムーヴィーといえば そうですね。 その珍道中で起こるエピソードを描いていく。 字幕で観た後 日本語吹き替えで観直したんですが この作品は吹き替えの方が よかったですね。 んで、 2回目の鑑賞の方が不思議と面白く感じました。 本当に お下劣でハチャメチャな映画ですが ボラットが憎めないキャラなんで かろうじて救われている (笑) 騒ぐだけ騒いでハッピー・エンドなのも微笑ましい。 もしかしたら 3回目辺りで爆笑するのかもしれませんねぇ・・・
これまで国歌のCDをたくさん買いました。でも、多くの場合、現地の演奏とかけ離れたアレンジやテンポにがっかりさせられてきました。このCDは、その点、かなり元曲に忠実な演奏が多いと思います。(ウズベキスタンなど、一部中央アジアの国々の国歌については、テンポやアレンジに不満がありますが...)。もちろん演奏の質は、他のアルバムの追従を許さない完成度です。資料的価値があります。ただ、収録されている国がもっとバラエティーに富んでいれば、さらによかったのにと思います。
1991年に旧ソ連から独立した
カザフスタンへの初代大使が、一外交官の視点から、一生活者の視点から、
カザフスタン建国時の様子を書き留めたしてレポート。本と言うより、私的な印象も含んだ日記色が濃い一冊です。
カザフスタンという国の概要を手っ取り早く知りたい人には便利な一冊です。
個人的には、現在の
カザフスタンと建国時の様子を比較するのに役立ちました。
カザフスタンの歴史新書。人口1600万あまりと小国ながら、
フランスの5倍の国土、内陸ゆえ
ロシア、
モンゴル、中国、アフガニスタン、インドなど大国に囲まれ複雑な歴史と文化を持つ。まじめな文体で波乱万丈の物語に抑揚をつけたりせず淡々と描かれるので語り口に面白味はない(とはいえ、北部は
ロシア経由で西洋文明を享受しつつも南部はイスラム教を始めシャーマニズムの宗教もたくさんあり、まさにシルクロード的な文化の交差点的な文明が今も見られる)。あくまでも自分が日本を脱出してその国で暮らすことを考えた時、気になるのは現在の事情。
カザフスタンと言う国は大陸国ゆえ単一民族国家ではない。いちおうカザフ民族が4割強で一番多いものの、
ロシア民族も4割近い。つまり今もって日本のように国家アイデンティティが確立していない。その一方、元素周期表の全ての元素を地下資源として持つ資源大国を武器に今日経済成長著しい。その意味で、21世紀最初の新興国家、中国の次にビジネスの狙い目になることを確認できた。
しかし、内陸国ゆえ寒暖の差が激しく、日本の四季程度で体調を崩すヤワな体力では厳しいかも、と言う面もある。
興味を引くのは、旧ソ連の大気中/地下核実験場だったセミパラチンスクと現在も宇宙飛行機発射台として名高いバイコヌールを抱え、人類の科学の正と負の遺産を両方持つ国であること。時に前者はチェルノブイリに次ぐ被爆体験者の居住する区域であり、日本にとっても重要な知恵を得られるはずだ。一方で日本とのか細い貿易はウラン資源が大半で、非核保有国に対する冒涜的な経済関係にあると言える。あらためてこのことが私の
カザフスタンを目指す最大の理由である。