サブ
タイトルを見ると、”想念のエクトプラズム”などとあり、かなりキワドイ内容かな・・・と思いきや、意外と丹念にドビュッシーの生涯をたどった評伝だった。
音楽家の書いている評伝だけに、随所に楽譜が紹介され、ピアニストとしての演奏経験からのコメントがあるのがとてもいい。
ドビュッシーの作品数は、そもそも少ないな、と思っていたが、未完成の作品が多かった、ということがこの本でよくわかった。
ドビュッシーという人物の複雑な性格が、決して順調とはいえなかった、その人生経験から形成された、ということもよく描かれている。
神秘思想、オカルティズムなど、いわゆる世紀末思想をどっぷりと浴びながら、あのような美しいメロディーを生み出したドビュッシー。
それにしても、当時の
パリという場所が、ほんとうに様々な人物が世界中から集まり、彼の作品に限らず、実に多くの芸術が生み出されたのだ、ということにも感心させらた。
仕事で疲れた帰り道によく聞いています。参考にと思って適当に買ったのですが、よく聞くCDになってしまいました。これはスタジオではなくてどこか森に近いところで録音したのでしょうか。バックに鳥のさえずりが聞こえるので、なんだか窓を大きく開いた部屋で弾いているような開放感に溢れていてとても落ち着いた気分になります。
最近、SACDやDVD−Audioに加えてブルーレイ・オーディオが発売されてきている。メディアの容量の大きさでは、ブルーレイがダントツに大きいのですが、その音の差を聴き分けるのは、相当徹底した再生環境(部屋の静かさなども含め)でないと、聴き分けられないように感じていました。最近のSACDは、1枚¥4,500−というのが定番になってきているのだが、ブルーレイは¥3,500−という80年代前半のCDの価格と同等になってきているのが嬉しい。こういう価格競争は、ユーザーとして、大歓迎です。
話が横道にそれましたが、この製品は、コンサートでよく使用されている「ベーゼンドルファー」や「スタインウェイ」とは異なる
イタリア製の「ファツィオリ」というピアノを使用しています。話には聴いていましたが、再生を始めた途端、その芯がある中にも、柔らかく聴き手の耳に届けられる独特の響きには、感銘を受けました。また、音質も24bit,96khz、と192khz、との2種類の音が選べる上に、2チャンネルでも、眼前で演奏している感覚を味あわせてくれる表現力に、改めて、ブルーレイ・オーディオの素晴らしさに驚嘆しました。大き目の音で再生すれば、我が家の中級クラスの再生装置でも違いがわかりました。凄い!