先にコメントした方の評、正鵠ズバリです。
「コフレドール」にとって代わられたカネボウ化粧品「テスティモ」のCM(
大塚寧々起用)ソング『時の旅人』のアルバムバージョンが収められいます。といってもイントロが長いだけですが。
あと、ポッカ「レモンの雫」のCM曲も入ってます。
『ハートカクテル』なんか読みながらBGMにするとよいでしょう。オフコースとか好きだったんだろうな。片岡義男なんかも。
というわけで想像つくでしょ。
本書は、2011年4月10日に行われた、財団法人ラボ国際交流センター
主催の「子どもの未来を考えるフォーラム〜学びあいが育むことばの
力」の講演、実践報告、パネルディスカッションを1冊の本にまと
めたものである。
ラボ国際交流40周年、およびラボ・パーティー発足45周年を記念し
て実施されたこのフォーラムは、
タイトルにあるように、佐藤学氏、
内田伸子氏、大津由紀雄氏が中心になって、それぞれのご専門の視点
から、子どもや青少年のことばの教育や外国語の教育などについて、
意見や示唆を与えた内容になっている。
本書の構成と内容としては、やはり3名の主張が中心になっている。
具体的には、大津由紀雄氏は、ことばへの気づきを高める教育につ
いて、主として小学生にとっての
英語教育にふれながら述べている。
内田伸子氏は、母語の土台の重要性や、小学校の学力に影響を与える
要素として、しつけや習い事などを分析したご自身の研究結果など
を示し、興味深い論考を与えている。そして、佐藤学氏は、「学び」
について深く切り込みながら、協同的な学びの可能性などについて
実に深い主張を展開している。
こういった3名の主張に加え、ラボテューターの熊井とも子氏によ
る実践報告、ラボ教育プログラムとテーマ活動の紹介を挟み込みな
がら、第3章では、パネルディスカッションの内容をまとめている。
ここでは、
英語を学ぶ意味、人間にとって物語とは、異年齢の仲間
との学び、小学校の外国語活動などについて議論がなされている。
3名とも、非常に著名な研究者(実践者)でいらっしゃるため、そ
れぞれのご著書を読んだことがある方ならば、内容的には特に目新
しいことはないかもしれない。しかし、それでもやはり3名の方の
主張には思わず読み入ってしまう。佐藤学氏のことば一つ一つの重み、
内田伸子氏の非常に興味深い実証研究結果、大津由紀雄氏の一貫して
主張されることばの気づきを高める教育など、実に充実した内容に
なっている。
また、講演やディスカッションを文字におこしてまとめているため、
非常に読みやすいのも嬉しい。また、文字にはなってるが、臨場感
のある見事なまとめ方になっており、読みながら、会場にいるよう
な気持ちにさせてくれる本である。