第1巻の頃からほぼ変わらない、安定した面白さだと思います。
12巻で烏丸が速攻で再登場した時は早くも引き立て役として使い捨てられるのかと思いましたが、
引き立て役をこなしつつもそれなりに味のある役割を演じていて一安心。
まあ、将来的にはDBにおけるピッコロ的な立ち位置になりそうでもありますが。
その他の主要キャラクターもあまり後味の悪い結末は迎えず、スカッと読める内容になっています。
ただ、最終的に明らかになったヴェロニカの真意がちょっとお粗末というか、納得できかねるものを残します。
彼女は利権と保身目当てで反政府軍に寝返った汚職議員を斬った際に、国を憂いているようなカッコイイ台詞を言ってますが、
結局自分自身はこの国が嫌いでウラン
鉱脈をエサに外国の援助で内戦を激化させて引っ掻き回したかっただけ。
その先に何がしかの希望の光を求めていたかどうかまでは定かではありませんが、明確なプランが何も無かったことだけは確かです。
何かとクズ呼ばわりされてバカにされてるブルくんなどより、今回のメインキャラの中では彼女が一番のクズでは?
まあ現実の世界でも革命に進んで加担する者なんて、金や権力への野心に取り憑かれたクズや暴力を発散したいだけのバカが大部分だとは思いますが。