発売されてまだ一ヶ月程ですが、もはや希少で、地方組みの私の地元の店頭には、並ぶことすらなかったアイテムだったので、思い切って購入しました。確かに定価よりも値が張っているのは痛いですが、手元に届くと当時のセーラームーンに対する思い出が甦り、幸せな気持ちになれたので、後悔はしていません。ファンの方なら、買って損は無いと思います。
前作の“セブン”未プレイだが、大変楽しめた。
一見よくあるRPG、だけど新しい。
それぞれどこかで見たことがあるシステムではあるが、
それらが上手く融合している。
●ローテーションバトル
はっきり言って詰将棋
特にパーティーが弱い時の緊迫感はクセになる。
戦略を練るのが楽しい。
強くなっちゃうと力技でどうにかなるので、
サクサク進めたい人も安心。
●パーティー内での結婚、友情
カッ
プリングがなかなか思うようにならないが、
それが病みつきに。
イベントもおまけレベルだが意外とキュンとする。
●衰退期
どんなに愛情を注いで、どんなに強く育てても、
歳には勝てないんだな……とリアルに考えさせられる。
やけに現実的なシステムも良い。
●世代交代
結婚して子どもが生まれると、パーティーに入団
させることができる。
あの親にしてこの子ありか…などと
勝手にしんみりできる。
3人とも女だけ産まれる、とか気まぐれなところがたまらない。
●本編が壮大なチュートリアル
ストーリーモードがやりこみのための
チュートリアル的扱いなのが思いきってて良い。
(そう思っているのは一部の人間かも…)
●独特なキャラクターデザイン
最近よくあるような「萌え」とは一線を期すデザイン。
絵本的な世界観に良く合っていて、個人的に好き。
●
スタッフロールの演出
エンディング後の
スタッフロールがなんかハイセンス。
イマドキって感じ。
●コントローラーさばき
フィールドを歩くことにこんなに気をつかうゲームも
珍しい。うかつな歩行が命取りになるドキドキ感。
他では味わえないかも。
もちろんストーリーも良いです。
不老不死の主人公ブラッドの設定が上手く活かされている。
人間が、良い意味でも悪い意味でも生々しく描かれていて、
いろいろ考えさせられる物語です。
まだ「壁」が崩壊する前でしょうか、ある東欧の国の指揮者が
パリに招かれます。依頼は、国際機関が主催するコンサートで、ヴァーグナーの『タンホイザー』を振ること。公演は全世界にテレビ中継されるのです。ところが、現場は問題ばかり。タンホイザー役のテノールは本業よりもサイドビジネスに夢中。中世騎士物語の世界なのに演出やバレエの振り付けは「・・・」。さらには、ヴィーナス役のソプラノは超ワガママ。頭をかかえる指揮者。ところがリハーサルが進むなかで、家族持ちの指揮者はソプラノと不倫関係になってしまう。そして迎えた本番当日、しかし最後の最後にとんでもない出来事が・・・。
チャン・イーモウの演出、メータの指揮で、『トゥーランドット』を
北京の
紫禁城で上演したときのメイキングがあるのですが、歌手が衣装に文句を言ったり、演出と照明がケンカしたりと、大人数のかかわるオペラの裏側はかなり大変なようです。そういうオペラの世界をコミカルに描いたこの作品は、オペラが好きな方にとっては、「うん、あるよね、こういうこと」と楽しむことができるでしょう。
わたしが大好きなのは、本番公演シーンの最後で一瞬だけ使われる特撮映像です。『タンホイザー』のストーリーとも深く関連しているのですが、同時に、オペラ芸術という営為のメタファーにもなっていて、感動的なカットです。そう、めったにないけれど、音楽の神様が降りてきたような演奏に出会いたくて、わたしたちはコンサート会場に足を運ぶのですね。
描かれる世界が特殊なのであまりポピュラリティはないかもしれませんが、このまま埋もれてしまうのはもったいない佳作なので、画質や音質をブラッシュアップして、DVDで出してくれないかなあ。