私自身、子どもの頃この本を母から買い与えてもらい、その時はその意味もわからず、途中で読む事を諦めてしまった。しかしある程度時間がたって、その本を手にとり、読んでみると、その素晴らしさには感動した。大人も対象に含む児童文学、まさに言葉通りであろう。
実際、筆者が当時の戦争への批判を児童文学に込めて世に送り出した作品だと言われているが、その事を抜きにしても、様々な示唆に富んだ本であった。例えば王子さまは途中で「おとなというものは数字が好きです」と言う。これはエンデの描く『モモ』に登場する「灰色の男たち」と同じような事を、現代に対して象徴させていると、私は思う。数字はなによりも正しく正確な姿を表すが、王子さまの言うように「ものそのもの、ことそのこと」を表しはしない、という事を大人は忘れているのではないだろうか。
子供時代の純粋な気持ちを忘れかけていた頃に、取り戻させてくれる、そんな本であった。夜空を見上げる楽しさを純粋に楽しむ事の出来た幼少時代、色々な気持ちで見上げる現在...また時間がたった時にもう一度読み直してみたいと思う。
~仕事の関係で
フランス語の論文を「一応読める」ようになる必要があり、それならばあの有名な「童話」である「王子さま」をテキストにしてしまおうと
フランス語の辞書と一緒に購入。文法の初歩すら知らない初学者にはなかなか無謀な試みではあったが、文法書やNHKのラジオ講座などを頼りに半年余りでどうにか読破。作者及び王子さまには苦笑されそうな初体験で~~あったが、日本語で読むと分からないニュアンスや表現の妙に感服すること夥し。振り返ってこんなにも深い物語であったのかと気づく。
フランス語が無理なら
英語でもいいです。別の言語で、「王子さま」を見直してみませんか。日本語は名訳とはいえ、それでもうまく訳せていないことが結構あるものです。~
「本当に大切なものは、目に見えない」
これが『
星の王子さま』の有名なフレーズであることは、読んでいなくてもご存じの方が多いでしょう。
読み終えて、大切なものって何だろうって考えました。
静かに思いを巡らしてみたいと感じます。
時々、あっこのことじゃないのかな、と気づくシーンに出会い、その度に感激したりします。
目に見えない大切なものが、その度に増えるのですが、
心を閉ざしてしまうと、何も見えなくなってしまいます
大切なものがなんだったのか、いつか判る日が来るでしょう。
挿絵が入っていて、とても読みやすいです。
短いですしね。集中すれば1時間から2時間程度で読み切れます。
もしまだお読みになっていない方がおられましたら是非。
疲れた大人に特にお勧めです。