この本を読んだのは小学生の頃ですが、６年たった今この本の良さに気づきました。
最後のページに書いてある「子供」によるプレゼントの説明
小学生の頃は、その物語的な説明に納得していました。
しかし、つい最近ささいなきっかけによってこの本のこのページのことを思い出しました。
すると、知識もついた今、私はその真実に気づきました。
しかもこのページの文章は事実と完全につじつまが合っています。
プレゼントには「子供」の解釈、「大人」の真の（子供からしてみればおそらく偽なのでしょうが）解釈の２つの側面があったのです。
この本は読んだその瞬間だけでなく、その先何年後かに、自分は大人になったことに気づく（気づいてしまう？）楽しみ（寂寥？）があります。
ぜひ、お子さんに小学生までに読ませてあげることをおすすめします。

かわいいです。冬でもそうめんしたくなる器です。お菓子でもゼリーでもほぼジオラマ状態で使用しています。

　NHKスペシャル「北極圏」サウンドトラック1。東京芸大卒で、ウィーンでも学んだ作曲家：杉本竜一のメジャー・デビュー作。旧ソビエト連邦（現ロシア）が、ゴルバチョフ書記長時代に「ペレストロイカ」で民主化路線を取った際のドキュメント番組である。映像音楽ファンには有名な作品だが、今までカタログに掲載されておらず、レビュー出来なかった。ちなみに、続編の2もあるので、二部作の1枚目、という位置づけになる。

　ブリザードを模した効果音が、疾走する旋律にマッチした、NHKらしからぬ格好良い曲である。ドラムが相当効いているのも特徴。このBGMに合わせて、男性アナウンサーが早口で概略を紹介するのがオープニングになっていた。「時代が動いている」――そんなスピード感が好印象だった。

　シンセサイザーによるキラキラした音色と、寒冷感を持つメロディーが多数配置され、雪と氷に閉ざされた北の大国で起きている「今」をリポートして行く。大型の原子力砕氷船「アルクチカ号」（ロシア語で北極圏の意）による、大規模な海洋調査。政治や経済に自由の概念が導入され、変化への期待が高まる市民の様子。反発する旧体制や、戸惑う高齢者。NHKスペシャルの中でも、最も時事問題色の強い番組だった。

　その後の揺り戻しにより、元KGBの大統領が誕生し、むしろ恐怖体制が復活してしまった帝国ロシア。そのせいか、再放送も、DVD化も成らなかった作品である。続編である「幻想の海／北極圏2」に至っては今もカタログ未掲載だ。しかし、当時のNHKの影響力は国際級で、南米チリの少年から、Mr.SUGIMOTOの「Arctic」が欲しい、とe-mailを貰い、贈ってあげた事もある。所有CDを連絡先と共に掲載していた為、彼はそれを地球の裏側から探し出したのである。人と人との繋がりに、国境はない。それを強く印象づけられた思い出だ。

杉本竜一／NHKスペシャル「北極圏」サウンドトラック (1 of 2)
SUGIMOTO Ryuichi - NHK Special "The Arctic" Original Soundtrack (1 of 2)
NHK/Polydor K.K. [CD] POOP-20270
Barcode:4988005052339 | Release date: 1989-07-25

1. Theme From "The Arctic"
　北極圏のテーマ (1:44)
2. Arctic Bolero
　アークティック・ボレロ (4:40)
3. Eskimo Prayers
　エスキモーの祈り (4:09)
4. The Kolyma Road
　ツンドラの街道 (3:56)
5. North Bound
　北へ (3:08)
6. Aurora Cradled Bride
　オーロラの花嫁 (4:36)
7. Midnight-Sun Perestroika
　白夜のペレストロイカ (3:06)
8. Beyond The Ice-Ocean
　流氷の彼方に (4:39)
9. Sorrow of Naukan
　嘆きのナウカン (3:12)
10. Top of the World
　遥かなる北極圏 (3:35)