ただ綺麗に上手にまとまったのではない、自由で開放されたような力強さを感じる。
しっかり弾き込まれているのではないだろうか。
ちょっと力みすぎかな? と思う所もあるが、そんなことは細かい話だ。
もっと粋にスマートに弾いてもいいんじゃないかと思う反面、ずっとこのままでいて欲しいような、不思議な魅力を感じる。
曲目は定番が多いが、グラナドスの
スペイン舞曲2番「オリエンタル」のギター版は、楽譜は複数出版されているが実際に演奏されたものは初めて聞いた。リョベート編の「レリダの囚人」なども珍しい。
「アルハンブラの思い出」は他の演奏に比べるとちょっと弱気で平坦な気がするが、水準以上の出来。
ただ、最後の「涙 Lagrima」は、個人的にちょっと減点。尺が余ったから追加したような感じで、弾き込み不足な気がする。この曲は技術的には初級だし、わかりやすい音楽だけに、かえってむずかしいのだ。
元気で力強く、そしてとても優しい。。。全体を通しての感想です。ただ優しくキレイな音色を出すギタリストは沢山いるのですが、迫力というか、エネルギーというか、そのようなものをあまり感じるアルバムはあまり記憶にありません。このアルバムはそのエネルギーを感じるアルバムです。
特に、一曲目のハンガリー幻想曲については圧巻で、これほど優しくそして力強く美しく響き、何度聴いても心清らかにまた勇気が沸いてくる演奏を私は聴いたことがありません。第3主題に入ってからの演奏のキレがよい高揚感にいつも感動を覚えます。
数少ない芸術的なアルバムだと思います。
ストーリーはとても深く、重く描かれています。(特に第2幕はずっとシリアスでした。) しかし、スリーライツのやり取りなど所々でコミカルな雰囲気もあります。 感想としてはやはり面白い!!
ただ、子どもには話が難しすぎるのではないかと思います。