日ごろ小学生の娘にマスクをしなさい、かえってきたらすぐ着替えなさい、落ち葉や泥には触るな・・・あれこれ口やかましく言っていましたが、主人も周りのお友達もそんなことな気にしていないので私だけが神経質だと思われていた。そんな娘もこのDVDを見せて娘も納得していました。
内容は子ども向けと保護者向けに分れています。子供向けは
猫ちゃんが出てきて可愛くわかりやすい内容、
大人向けも、私にはためになる内容でした。ある程度勉強している方はもうご存知の内容もあるかと思いますが放射能対策に熱心でない旦那様と一緒にご覧になってはいかがでしょう。
いきなりえらそうな
タイトルで申し訳ございません。
発信される立場にある人,マスコミ報道の方と,小中学校の先生,この本を教科書にして勉強してはいかがでしょう。
東大生向けの「放射線」講義を一般向けにまとめた「教科書」です。東大では,福島原発の事故のあと,1,2年生対象に「放射線」講義が始まりました。その講義プレゼンのパワーポイント(Keynote)がベースとなっています。物理,化学,生物,医学の視点で講義されており,俯瞰的な内容になっています。
・放射線の基礎,放射線と放射能の違い(物理)
・土壌汚染とは(化学)
・人間の体にはどんな影響があるか(医学)
・植物への影響は(生物)
・そして今までの講義や市民講座から出た質問をまとめたQ&A
さて,放射線は,みなさん,どこで勉強しましたか?
実は習っていないんです。
現行課程で学んだ人(ゆとり)は,高校の物理で,原子分野は「選択」です。多くの学校では原子は選択していません。旧課程で学んだ理系は高校物理で多少学んでいますが,半減期とかごく基本的なことしか学んでいません。理系ですら物理の一部しか学んでおらず,文系の人はゆとりであれ,昔の人であれ全く放射線を学んでいないのです。生物学的視点,化学的視点,医学的視点では全く学んだ人はいないことになります。
新課程から中学校の教科書にも放射線が取り上げられるようになりました。1ページか2ページ。α線,β線,γ線の種類と,放射線のメリット,デメリット。でも,それだけでは不十分です。中学校の先生方も教えるのに苦心されていると思います。だって,自分たちは習ってないんですから。中学校の先生方,放射線についての知識や知見を深めている段階だと思いますが,東大の講義の教科書で勉強してみてはいかがでしょうか。東大で実際に講義されたパワーポイント(Keynote)の講義スライドの案内もありますので,ご自身が授業を組み立てるときヒントになると思います。
さて,放射線は,みなさん,どこで勉強しましたか?
多くの人は,テレビで,ではないですか。じゃあ,そのテレビは正しい知識を伝えているのでしょうか。福島原発の事故の後,私は某放送局のモニタをしていました。と同時に,「はかるくん」を借りて放射線を測定したり原子力講座に出かけて知識を貯えていきました。だんだん知識が増えるにつれ,マスコミの放射線報道が,砂上の楼閣だということが見えてきました。全く勉強せず,いや,勉強する術がないマスコミが,専門家を呼んで専門家の発言をそのまま流しています。それを分かりやすく,かつ「間違いなく」翻訳して伝えている人が皆無でした。仕方ありません。彼らは学んでこなかったし,学ぶ術がなかったのですから。
私は某放送局モニタで意見を上申しました。東大に放射線講座が開講され,その講義資料が公開されているから,それで勉強してください,と。伝える立場の人が理解していないものを,理解していないならまだいいのですが,分かった気になって間違った情報を流している。それが現在の放射線に関するお寒い現状です。
誰もちゃんと学んでこなかった放射線を,誰も理解しないまま,反原発だの原発推進だの議論している。すごく大事な問題なのに基本的なことを誰も理解していない。じゃあ,どこに教科書があるのか。そこで登場したのが,この教科書。物理の専門家だけが書いた書籍ではありません。東大の英知が総力を挙げて,原子力を全く学んでこなかった東大生に向けて講義したものをまとめあげたものです。じゃあ,この本は難解か。確かに難解なところもあります。でも,知識って,そんなにカンタンに得られるものでしょうか。
お前はこの本を読んで何を得たんだよ,とおっしゃるでしょう。私は,公開されていたときの講義を聴き,この本を買って読みました。ベクレルやらシーベルトは,なじみの無い単位なので,頭で理解しても,時速のように感覚的にとらえるまでに時間はかかります。でも,基礎力は身に付いてきたなあ,と感じます。
妊婦さん,お子さんをお持ちの方,将来子供を産む立場の人,さぞ心配でしょう。医学部の先生の講義をまとめたページがありますので,そこが参考になると思いました。どう判断するかは皆さんの自由ですが,基本的な知識はここから得られます。一般の人は,まず第一章を頑張って読んでみませんか。特に原子力に関して何か強い意見のある方,基本的な知識をまず入れませんか?
また,Q&Aは1章分のページが費やされています。実際に受けた質問がベースになっており読みやすかったですね。
放射線について学ぼうとしたとき,実際に東京大学教養学部で実施された講義の内容をまとめた教科書がここにあります。
マスコミのみなさま,ご覧になっていたら,この本を購入して,国民のために正しい知識を身につけて欲しい。
講師が必要ならしかるべき人にお願いして,社内勉強会をすればいかがでしょうか。
放送局モニタをやって,この本を読んで,番組を違う目で見た私からのお願いです。