建設現場!いいなあ。小説からかなり遠いところにある世界が舞台だ。元ヤンもいっぱい出てきて、途中はシックス・クールなんてチーム全体を敵に回してしまう。
働く→体を張る→建築現場、というわかりやすい行動原理が魅力的だ。そしてその中に身を投じた大学生のイズミが、体も心もだんだんたくましくなってくるところがいい。カンとクドウとは、友達になりたいなあ。自分が建築関係のアルバイトをしたときは、1月で心底疲れて、こんなこと何年も続ける人たちって、どーなってんだ、と思ったけどね。
大阪のエネルギッシュな魅力が詰まっている。食べ物も、終盤出てくるうどんすきより、どて焼きやお好み焼きの方を断然うまそうに感じた。全身で生きてるって感じの人たちを描いたところが気持ちいい。
貧しい青年が裕福な青年の生活に憧れ、殺人まで起こしてしまう。その一部始終が
地中海の洋上と海近くの一帯で行われる。その手口は隙がなく、完全犯罪かと思われたが・・・。というストーリー。バックに流れるニーノ・ロータの少し哀愁を帯びた曲も心に沁みる。
そして、アラン・ドロンが本当に美しい。人を殺そうが、金をぬすもうが、何でも許されそうなオーラを発している。
アラン・ドロンの名前を永久に残すことになった不朽の名作。ストーリーはパトリシア・ハイスミスの原作で、原作もさることながら画像も美しい。特に
イタリアの海の景色がきれい。はじめてみたとき「
地中海ってきれい」って思った記憶がある。それにマリー・ラフォレ、他にも数作出演しているが、なんか知らないうちに消えていった幻の美女という雰囲気がピッタシの美少女。当時は囁くように歌う彼女のレコードも流行りました。(実はその後復帰しているのですが心中複雑)。ニーノ・ロータの音楽も完璧(まあ決まりすぎという批判もあるくらいですが)。これを聞けば太陽、光、
地中海というイメージが条件反射的に現れます。最後のシーンが映画史に残る名シーン(原作からはかなり外れてますけど)。
フランス映画なので「FIN」で終るのも渋い。昔々、テレビの洋画劇場で外国の洋画なんかほとんど見ない母親と一緒に見たことがあって、最後に「ええ映画やったな」って言ったのが思い出です。初めの方にアラン・ドロンと結婚するロミー・シュナイダーがちらりと見れます。