「月9」の中で一番学園色が強かったドラマかもしれません。(最近では「
のだめカンタービレ」があるので、双璧と言った方が良いか・・・)
始まりは入試の日。そして中盤を過ぎるまでは完全な学園青春ドラマの原則を押さえ、後半は主人公が社会人になって、結末へと向かう展開になります。
「掛居くん」と「なるみ」と「取手くん」の近づいては離れるストーリーに、「星香」の片思いと「松岡」の特殊な愛が絡む展開。そこに「掛居くん」の複雑な家庭環境と「松岡」の事故が、観る者を夢の中から引き戻すアクセントとなって存在します。
俳優陣では、
筒井道隆が「掛居くん」の存在感を重過ぎず軽過ぎずに演じ、世間知らずの「なるみ」を石田ひかりが熱演。また、一番難しい役どころである 「取手くん」を髪の短い
木村拓哉が好演し、
鈴木杏樹や
西島秀俊も好感の持てる役作りでこなして、5人の群像がその状況の重さのわりに、爽やかに描かれた作品でした。
主題歌は藤井ふみやの「True Love」、劇中のBGMはSENSで両者とも秀逸な出来ばえ。特にSENSはどの曲をとっても完成度の高さを感じさせます。
原作は柴門ふみ、脚本は北川悦吏子、演出は臼井裕詞というゴールデンコンビが
放つ名作に、「星5つ」の評価といたします。