前作『UNDERWORLD』には、NIN、トゥール、ア・パーフェクト・サークルを中心としたインダストリアル/オルタナ畑からミラ・ジョボヴィッチ(!)、クラシック分野まで実に幅広く豪華で腕利きの
スタッフ、アーティストが参加していて、個人的にはスゴくサントラとして完成度が高く感じました。
今作も引き続きNIN関連の
スタッフが参加しているけど、今回の中心となる参加アーティストはゴシック・メタル/スクリーモ系。
世界観としては映画のものと遜色はないけども、前作のようにダニー・ローナー(元NIN)がサントラを監修していないものだけに、各アーティストの新曲やニュー・リミックスが聴ける魅力はあるものの、特に後半の展開や流れにはチとダレを感じてしまう。
でも、注目のプシファーやリンキンのチェスター、スリップノット etc...の8曲目までの新曲/リミックスは秀逸です。(僕だけかもしれないが)懸念されていたスクリーモ勢は、リンプのウェス、ダニー・ローナーらを中心としたブラック・ライト・バーンズによるマイケミ、リージョン・オブ・ドゥームによるセンシズ・フェイルのリミックス2曲はインテリジェンスな要素が多分にプラスされて非常に良かったです。
前作が非常に良かったため、今作がそれに及ばなかったということで星4つにさせていただきましたが、なかなかに力が入ったサントラなんでラウド/へヴィ系が好きな方にはオススメです。
HDメディアの行方がどうなるかはこれからのようですが、現行DVDとの差別化が顕著であればある程その普及に拍車が掛かるはず。それには例えばPS3の売れ行き等が大いに関係すると思われます。本作は元々がHDトランスファーなので高画質なのは当たり前ですが、主演の女優さんのメイクまで見えちゃうBDには脱帽です。なかには同じBDであるにも関わらずあえて画質を落とした(M:i-3のような)作品もあるようで、この辺は制作側の考え方の違いではと思ったりもします。通常版を持っているにもかかわらずBD版を買ったのも米国サイトの評判とAV雑誌の評価に煽られたせいですが、結果は当たりで画質音質には大満足です。難をいうなら、パッケージがしょぼいこと。
コンパクトなのは良いのですが、丸いケースは縦に重ねるのには不便だし、通常版に比べてなんか安っぽい。冊子とかも入ってないし、コレクションする楽しみに欠ける。たぶんその内豪華版とか出るのかも知れませんが、いまの所はお店の隅っこで売られているマイナーなメディアに過ぎないというのも不満です。