保安官とその仲間たちが悪い奴らから街を守る、というハワード・ホークス監督
お得意の西部劇。
主題歌最高。男の、男による、男のための歌という感じで、ここまで男くさいと
汗臭さというよりむしろすがすがしさを感じます。
"But you never turn back"という歌詞を「男は決して引き返さない」と訳している
のですが、この意訳最高ですね。聴くたびにゾクゾクします。
ストーリーは同じ監督の名作「リオ・ブラボー」の焼き直しという感じで、ジャイアン
がブタゴリラになったくらいの違いしか感じませんでしたが、ホークスの明るく
華やかな演出はやはり楽しいです。
ジョン・ウェインとロバート・ミッチャムの2大スターの共演ですが、この二人、
画面上での相性が非常にいいです。「アパッチ砦」でのウェインとヘンリー・フォンダ
の共演は、なんだか火花が散っている感じでしたが、この二人はしっくりかみあって
いる感じがしました。
一番気に入ったシーンは序盤のナイフと拳銃の決闘ですね。結局ナイフが勝って、
このナイフ使い
ミシシッピがウェインの仲間に加わり、ショットガンを持って暴れま
わることになるのですが、このシーン、静から動へと一瞬にして変わるこの緊張感の
演出はさすが娯楽映画の天才、ホークス監督だと思います。
「リオ・ブラボー」ほどの傑作ではありませんが、良くできた秀作という感じで、
おすすめできる男たちの友情と戦いを描いた痛快アクション映画です。
ヘルツォーク監督がかつて「アギーレ~神の怒り~」で描いたエル・ドラド探検隊の物語に「ハモン・ハモン」のプロデューサーが挑んだ2時間30分の
スペイン大作です。「V
IDEO INS
IDER JAPAN」
データベースには「アドベンチャー大作」と紹介されているようですが、この表現は誤解を与えると思います。この映画は決して娯楽大作ではありません。
黄金郷を求めてアマゾンの奥へ奥へと向かう過酷な探検の途上で、
スペイン隊の構成員たちは猜疑、嫉妬、権力欲によって精神を蝕まれていきます。粛清に次ぐ粛清によってしか疑心を振り払うことが出来ないという、いつの世にも人間につきまとう脆弱性を真正面から描いた2時間半です。
なお余談ですが、セリフが明瞭に録音されているので、
スペイン語の学習者にはこの映画は好適なヒヤリング教材となるかもしれません。もちろん16世紀の
スペイン語ではなくて現代
スペイン語の聞き取り用として。