なつかしのアニメソング商品もいいかげん出尽くしたと思ったら、意外な盲点があった。「TVサイズ」である。テレビで放映されていた音源をそのまま収録しました、というもの。なにしろ「そのまま」なので、効果音やナレーションが入っている。これは、熱い。「虎だ! 虎だ! おまえは虎になるのだ!」燃えるでしょ?「フジサ~ワ~、フジサ~ワ~、フジサワヤ~ク~ヒ~ン」懐かしいでしょ?思えば第一次アニメブームの頃、テレビの特番で、アニメのオープニングフィルムだけを延々と流す企画が何度も組まれ、私もそのたび飽きずに見たものだった。ぜひ聴いて欲しい。我々の故郷を再確認するために。
ダイジェスト版ですが、いやそれだけに感慨深いものがあります。
『
もーれつア太郎』は主人公よりも脇役が目立つ作品でした。
ココロのボス、ニャロメ、ケムンパス、ベシ。
この赤塚さんが作り上げる奇想天外な世界が極自然に受け止められました。
今では、何だか郷愁を誘われてしまいます。
何かの番組で、ココロのボスにはモデルがいると語っているのを見ました。
毎晩あっちこっちでお酒を飲みながら面白いものを見つけておられたのでしょうか。
赤塚さんの作品が読めるのは、涙が零れる位に嬉しいことです。
本作に収録されている曲は、個人的には、一般向けアニメが元気だった最後の時代の主題歌
といえるのではないかと思います(この後夕方からゴールデンのアニメ枠は大勢では減少の
一途といってもいい状態でした)。
聖闘士星矢→
悪魔くん→ア太郎→セーラームーンの順番でテレ朝土曜午後7時枠です。
グランゾートは
魔神英雄伝ワタルとサイバーフォーミュラに挟まれてやや影が薄かったですが、
比較的人気のあった日テレ夕方枠のアニメです。いずれも今はありません。
注目はア太郎の主題歌を島田紳助が歌っていることでしょうか。
また、グランゾート、
きんぎょ注意報、
ビックリマン、
三つ目がとおる、
悪魔くん、
トランスフォーマーV、ドッジ弾平、ダッシュ四駆郎といった、やや中途半端な評判のため
音源が入手しにくいものの、捨て去れるほど不人気だったわけでもないアニメの主題歌が選曲
されているのは評価したいところです。
タルるートくんや
ドラゴンボール、
キテレツ大百科、セーラームーンなどの有名どころも
もちろん外していませんが、本作のようなコンピレーションモノの真髄は、やはり入手しにくい
マイナー音源が手に入る点でしょう。
今後もこのような懐古・発掘的な作品が続いて欲しいと思います。