前作で収録出来なかった曲とアニメを集めて収録したIIです。「
荒野の少年イサム」のオープニングをモノラルながら初収録。「
ゼロテスター」は前回主題歌しか収録出来なかったので今回はエンディングと後期主題歌を併せて3曲収録。アニメ版「月光
仮面」は実写版の歌詞はそのままにメロディーラインを変更したものです。こっちの方がスピード感があっていいかなあと思います。「
パンダコ
パンダ」は本当は映画なのでテレビまんがとは違うんだけどなあ。
ボーナストラックでこれでもかとくどいぐらい「
荒野の少年イサム」のテイク違いが収録されています。
三波伸介が急に懐かしくなったので、見てみました。
コミックの「
ダメおやじ」をモチーフにしてるけど、違うのものです。
コミックばりの
ダメおやじの虐待シーンもあるけど、当時はこれがブラックユーモアで笑えた時代。
まさかほんとにやる奴はいないと信じられていたから。
でもいまだと、これをマネする輩もでてきそうなので、笑えない気もする。
映画では、オニババ冬子が
ダメおやじのことを心の底では想っているというのは救いです。
三波伸介の味のある演技もさることながら、
サブチャラの吉田日出子の若いころはなんともかわいらしい。
また、高度経済成長の時代のサラリーマンは出世が命、というのも時代感。
舞台背景の時代も、作られた「Always〜三丁目の夕日」ではなく
ほんとの時代なので、あの時代を見るのにはうってつけ。
この本は、「
ダメおやじ」シリーズの後半と言いますか、初期の破壊的なギャグ漫画時代のものではありません。
古谷三敏氏の「薀蓄(ウンチク)」モノに傾斜していて、ホノボノ、暖かな読後感のある作品集になっています。
古谷氏は、赤塚不二夫氏のフジオプロでアイデア
スタッフとして赤塚ギャグ漫画を作り出してきた人です。
赤塚氏が、奥様に電話で言い訳している古谷氏を見て、
ダメおやじを思いついたようなことをどこかに書いていました。
最初の頃は、赤塚氏もそうとうな割合で参画しているようです。
破壊ギャグから抜け出して、古谷氏の世界を作り上げていく過程にあるのがこの頃の「
ダメおやじ」でしょう。
良い味が出ています。