“かまいたち”という名前だけに惹かれ、当時いたいけな中学生だった自分はお年玉の諭吉を羽ばたかせ、この作品を購入したのを覚えている。
サウンドノベルというジャンルを知ったのも本作が初めてであり、当時から成年用の乱歩やドイルを読みあさっていた自分には実に衝撃的な出会いであった。
・・さて、世間的には弟切草を差し置いてサウンドノベルの処女作と認知され、このジャンルをジャンルとして確立した本作は各方面で絶大な反響を呼び、多くのユーザーに支持される“サウンドノベルの神”として永きに渡り君臨してきた
タイトルである。
雪に閉ざされたスキーペンションで次々に殺されてゆく宿泊客、見えない殺人鬼への恐怖、疑心暗鬼、、、
人間の心理を、文章(ノベル)と音響(サウンド)によって掻き立てる演出は秀逸であり、今もってその手法は他社作品の良きお手本となっている。
だが、哀しきは当のチュンソフト自身が“先導メーカー”という不慣れな立場に置かれ、今後の醜態をさらしていく原因にもなってしまった。
PS版も出ているが、利便性や快適性を求めない方にはこちらのSFC版をお勧めしたい。
つまり何度も読み返す事により感情移入は深くなり、新しい発見に歓喜できると考える為である。
やはり便利なものは、あれば使ってしまうのだろうし...
最初に存在を知ったとき分岐はちゃんとつくってあるのかな(どういう表現をしてるんだろうと思ってたけど)おもったよりすばらしくできててよかった。これはいいです。自分は読みながらゲーム中のサウンドを頭のなかで演奏したりしてたのしんでます。普通に読むよりずっとおもしろいですよ。