シークレット・ハニー 1.船橋から愛をこめて (富士見ファンタジア文庫)
平凡な高校生が各国の情報機関に属する美少女達にハニートラップを仕掛けられるというのが本作のコンセプトだと思われますが、なぜ狙われるのか、その理由付けも上手くされています(その辺適当になる作品多)。主人公の活躍もあり、容易に話が続く要素もあり、良いシリーズになると思います。
圓生百席(55)真景累ヶ淵(しんけいかさねがぶち)~1「宗悦(そうえつ)殺し」~2「深見新五郎」
高価になりますがどうぞ全編お聞き下さい。
「素ばなし」といわれるジャンルに分類されるもので、
いわゆる怪談噺ではありません。
しかし怖いのなんのって!
効果音や演出に頼らず、単なるスタジオ録音なのに
この怖さは圓生師匠の高い技量に依るのでしょう。
前半のクライマックスは勿論「豊志賀の死」です。
古今亭志ん朝師匠もここだけ単独で演じておられます。
業病に憑かれた豊志賀の嫉妬、妄執は実に恐ろしく、
いいトシをして夢に見ました。
後半は「お累の自害」です。
人が変わった新吉の残酷さに身の毛がよだちます。
瞼を閉じても開いても情景が眼に浮かぶようで、
聞いてしまった事を後悔しつつ、どうしても
終いまで聞かずにはおられません。
ゴルゴタ (徳間文庫)
現在の日本が抱える少年犯罪に対する今までになかった傑作。今の日本に欠落してしまった勧善懲悪ど真ん中のストーリーで爽快です。東野圭吾のさまよえる刃や、薬丸岳の天使のナイフが好きな方にはお勧めです
僕の学校の暗殺部 (ファミ通文庫)
深見先生の作品は読み手を選ぶ作品が多い。
銃器や戦闘技術に関する濃い解説、ハードで説明的な拷問シーンや残虐描写等々…
受け付けない人からすれば読みにくくきついかも知れませんが、
これにハマると抜け出せなくなる。そんな魅力があります。
本作もラノベにしてはハードでかなり陰鬱な展開で読後もなんだか鬱な気分。
ただ戦闘シーンの描写はさすがといったところ。
USAS-12などマニアがニヤッとするような銃も登場しますし、
設定やキャラクターも非常に魅力的なので続刊に期待したいです。
また深見作品に興味はあるものの上で述べたような描写が苦手な方は、
富士見ファンタジア文庫の『GENEZ』をお勧めします。
よりライトな感じなので読みやすいと思います。