見仏記 (角川文庫)
「抱腹絶倒」はしなかったが、かなりおかしかったし、それ以上におもしろかった。
生前のブッダは偶像や超常能力を否定したが、死後数々の仏像が作られ、各地に生きていた神々と融合して「神格化」して行く。「仏ほっとけごみ屋さん(西暦538年仏教渡来)」以来、当時の権力と結びついて、急速に仏教が根付いた。渡来した新しい神々である仏の勢力拡大の背景には、カッコいい「舶来」の神々を模した仏像が一役も二役も買っていたのではないか? という考察にはうなった。
当時の日本人は、ハリウッドスターやロックスターを見るような感覚で、仏像に魅せられ、これをカッコいいと思い、あるいはエロスまで感じてしまったと断言するのだ。この感覚がすごい。それだけ、今の仏教が庶民にアピールする力を失ったせいかもしれないが、それはまた別の話。
仏教は日本人の宗教となったが、仏像はあくまでも異邦人であり続けた。それは、日本人とは異なるオーラを発することで仏が庶民の熱狂的なパッションに火を付ける存在だったためかもしれない。いや、そうでなければ、あれほどまでに急激な仏教の普及の理屈がたたない。その土地土地に生きていた土着の神々(本書の中では「由来」と表現される)までが、仏像として神格化されるが、みうら・じゅんは「由来は苦手。伝来のかっこよさが好き」と語る。軽い気分で見仏しているように見えるので、読みやすいが、いとう・せいこう的な思考にすぐ陥りがちな私には、結構考えさせられることの多い良書であった。
色即ぜねれいしょん [DVD]
ぼくは、田口トモロヲ監督の2歳上、原作者のみうらじゅんさんの3歳上である。
映画に描かれる年は1974年(昭和49年)で,ぼくは19歳,東京で学生寮暮らしをする大学生であった。
どんぴしゃりな筈なのに……
映画に描かれる時代感に違和感を覚えるのはなぜだろう。
先ず,役者たちの服装。着ているものは当時を感じさせず,むしろ現代である。
だからからか、出演の顔ぶれが、当時の人物には見えない。
若者が悩むことなど,変わらないから、それに味付けするるのは時代感なのに
そこに失敗した作品なのではないか。
ぼくが、それよりずっと古い『19歳の地図』の方に同時代感を感じてしまうのは、
この作品『色即ぜねれいしょん』が、今を意識しすぎてつくっているせいだろうか。
それとも2,3歳の開きに大きな世代差のある年代なのだろうか。ときは昭和29年から
30年への変わり目である。
大槻ケンヂ オーケン・ベスト THE BEST OF KENJI OHTSUKI
大槻ケンヂを、筋肉少女帯のヴォーカリストとしてしか
知らない人には、氏の他の活動をざっと知ることの出来る、
ちょっとしたベスト盤といえるでしょう。作家、エッセイスト
としての大槻ケンヂから入った人にもお薦めできますが、
これで全部ではないので、気に入ったらいろいろ他のアルバムも
聴いてみて欲しいです。
TV見仏記なんと10周年記念スペシャル!新TV見仏記③京都編 [DVD]
今回も楽しくみせていただきました。
通常では公開していない秘仏を間近で(特に横からとか違った角度でも)みられるのがこのシリーズの良い所ですね
特にメインの仏像以外の隣に置いてある小さい厨子に入った珍しい仏像など、大手TV局の番組ではスルーされてしまうようなものをみうらさんといとうさんが目ざとくみつけて見仏し、解説してくださる点が気に入っています(最近大手TV局の仏像紹介番組やDVDがけっこうたくさんありますが全部同じような内容で食傷気味なんで)
今回は特にそういう「小技」が充実していて楽しかったです
みうらさんといとうさんの解説も一見、ふざけた調子で話していますが実は内容が濃く感心する発言が多いのも良いですね
みうらじゅんの思春期こじらせバラエティ 青春カタルシス [DVD]
みうらじゅん、伊集院光、ますだおかだの岡田、この3人が集まって下ネタトーク!これが面白くないわけない。しかもその3人に人気AV女優の藤井シェリーちゃんが参戦。女の子の思春期も露わに、女子高生とサドルにはそんな秘密があったとは!?これで笑えない奴はいないと断言できる番組です!!